【詳報】岡山市でPFAS検出 国の目標値超す 旭川水系三谷川と支流 水道水への影響なし
岡山市は4日、同市北区御津地区を流れる旭川水系の1級河川・三谷川とその支流で、国の暫定目標値を上回る有害な有機フッ素化合物(PFAS)が検出されたと発表した。隣接する岡山県吉備中央町の浄水場からPFASが検出された問題を受けた調査で判明し、最大で目標値の2・6倍を検出した。水道水への影響はなく、健康被害も確認されていない。 【周辺の地図はこちら】 PFASは発がん性が指摘され、国の暫定目標値は1リットル当たり50ナノグラム(ナノは10億分の1)。9月に三谷川と支流の鳴川(なるがわ)、母谷川(ほほたにがわ)、小田川の計10カ所を調べ、三谷川4カ所、鳴川2カ所の計6カ所で55~130ナノグラムを検出した。 市によると、上水道は旭川上流の矢原浄水場(同市北区御津矢原)で取水する上、8月の検査でも問題はなかったという。7日までに市のホームページで調査結果を公表し、地元住民には回覧板で近く周知する。 調査は8月下旬から、旭川水系の新庄川、誕生寺川も含めた計12カ所で実施。今月3日までに全ての結果が判明した。 市は三谷川が吉備中央町の河川とは水源が異なるため、同町のPFAS問題とは関連がないとみており、三谷川の別の場所や周辺民家の井戸水も調査して発生源の特定を進める。「水道水は市内全域で安心して利用できる。原因調査を続け、水道水の安全安心を確保したい」としている。