【定期預金の金利が「100倍」!?】100万円を預けても1年で「2000円」だけど、預ける意味はあるの? メリットについて確認
2023年10月末時点で、日本の主要な金融機関の定期預金金利は0.002%が主流でした。しかし、日本国内の長期金利の上昇を反映して、三菱UFJ銀行では11月6日から10年物の定期金利の金利を0.002%から0.2%に引き上げており、更新前後の金利差は実に100倍になっています。ほかの大手銀行も同様の動きを検討しており、国内金融機関ではこのトレンドが加速しそうです。 しかし、金利が0.2%に上昇しても、100万円預けた場合、1年でわずか2000円ほどの利息です。以前の金利では20円であったことを考えると増えているように見えますが、不十分な額だと感じる人も多いでしょう。 本記事では、これから金利が上昇すると予想される銀行の定期預金にお金を預けたほうがいいのかを検討してみます。
単純に定期預金に預けるだけではメリットは少ない
結論からいえば、単純に定期預金に預けるだけであれば、ほとんどメリットはないといえるでしょう。それでもいくつかメリットを挙げるなら、以下のような点が考えられます。 ・1金融機関につき1000万円まで保護される(預金保険制度)(※) ・資金が簡単に利用できなくなることで、無駄な支出を防げる ※同一金融機関で複数口座を持つ場合や、対象商品などによって条件があります。 ただし、金融機関の破綻については、証券会社で投資している場合でも似たような仕組み(分別管理)があります。また、簡単に利用できないのはメリットであると同時にデメリットにもなりえます。 同じく、原則一定期間保有する必要がある国債と比較すると、固定5年物の利率は0.33%(税引前)であったため、今後銀行の5年物定期預金金利の目安となる0.07%と比べても、債券投資のほうがメリットは大きそうです(債券は償還まで保有すれば金額が変動することはありません)。 これらを考えると、ただ単に定期預金を利用するだけではあまりメリットがないように見受けられます。