【堀内恒夫コラム】名捕手あるところに覇権あり──絶対的正捕手不在が阿部巨人の死角!
自らが絶対的正捕手だった阿部監督は、どんな捕手起用をしていくのか
【堀内恒夫の悪太郎の一刀両断!】 今季の巨人は開幕から順調なスタートを切った。意外なことに昨季リーグ最下位へ沈んだ中日と、昨年38年ぶりに日本一に輝いた阪神が開幕時につまずき、もたついている間に、首位争いを演じている。今季はこのまま首位戦線を走り続けることができるのではないかと、大いに期待していた。ところが、対戦カードが一回りしたあたりから、少し雲行きが怪しくなってきたのではないかと、実は危機感を強めている。 その理由は、阿部慎之助監督の捕手起用法にある。開幕時には大城卓三を起用していた。ところが、そのリードに暗雲が漂うと、ベテランの菅野智之が先発するときに相性の良い同学年の小林誠司を起用するようになった。 今季の菅野は開幕投手を戸郷翔征に譲ったが、小林とバッテリーを組んだスタート時の2試合は、13イニング無失点の好投を見せて、開幕2連勝を飾った。マスコミは「スガコバコンビ復活!」などと騒ぎ立てているが、菅野クラスのピッチャーになれば、構えたところへ要求された球種が間違いなく来る。だから、誰とバッテリーを組んだとしても、同じように好結果が引き出せることは間違いない。 それなら、正捕手は大城で、小林はあくまでも「菅野専属」ということにしておけばいい。だが、不可解極まりないのは・・・
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週刊ベースボール