新トレンド!メガ「道の駅」旅の休憩地から目的地に 群馬県「まえばし赤城」・茨城県「道の駅 常総」…専門家オススメ紹介
長い行列ができ、多くの人で混雑する「道の駅」。2024年の今、新たな道の駅が続々と登場しているんです。 【写真24枚】新トレンド!メガ「道の駅」解説 の写真を見る 廃校となった小学校を改修した人気の道の駅「保田小学校」は、2023年10月にエリアを拡大! 栃木県那須塩原市では、4月26日、「明治の森・黒磯」がリニューアルオープンします。 現在、道の駅は全国で1200カ所以上。この30年あまりで、12倍に増加しています。 さらに、個性豊かな道の駅も次々と誕生。食べたくなるご当地のオリジナルグルメや、プラネタリウム、観覧車がある道の駅も。 そして、従来では考えられなかった、設備やサービスを提供する所もあります。 「旅の休憩地点」ではなく、「旅の目的地」になりつつある道の駅。最新のトレンドを解き明かしていきます。
道の駅の“メガ化“が進む!専門家オススメの「道の駅」
全国約1200カ所の道の駅を訪れた、スペシャリストである浅井佑一さんによると、現在の道の駅のトレンドは「メガ化」だといいます。 浅野さんいわく、道の駅に注目が集まる中で、様々な施設が入る“メガ道の駅”を作り、人を集めることで地域の活性化を狙っているといいます。 浅野さんイチオシの道の駅は、群馬・前橋市に2023年3月にオープンした、道の駅「まえばし赤城」。 東京ドーム1.5個分の広さをほこり、1 日平均約1万人が来場するといいます。 産地の赤城牛と野菜を使った人気商品であるローストビーフ丼は、2023年の「道-1グランプリ」で準グランプリを受賞。 グルメのみならず、キャンプ場や入浴施設、さらには鮮魚店まで!1カ所で色んな体験ができ、敷地内には20を超える店舗が建ち並びます。 野菜の直売所では、売っている野菜を作った方がその場に立っていて、保存方法や野菜を使った作り方など教えてくれます(毎月第2・4土曜日に開催)。 さらに、皮ごと食べられる幻のバナナ「まえばしバナナ(1本550円)」も。(※次回販売は5月中旬を予定) “立ち寄るではなく、目的になる場所”をコンセプトにした道の駅だといいます。 ――このような“メガ”道の駅は増えてきている? 道の駅のスペシャリスト 浅井佑一さん: そうですね、例えば地方に新しい商業施設をつくろうとなった場合に、それが道の駅となると1213カ所のうちの一つということになって、すごく注目されるんです。道の駅の集客というのは、すごく目玉になるので、そこを核にした商業施設の作り方というのが、地域活性という動きと共に広がっているように感じます。 浅井さんオススメの道の駅は他にも。2023年に茨城にオープンしたのは、「道の駅 常総」。「食のテーマパーク」をコンセプトに、県内から食材を集め、ここでしか食べられないグルメを提供しています。 平日にもかかわらず、長い行列ができているのは「メロンパン」。生産量日本一をほこる県内のメロンを使った逸品です。 1回目の販売は、開店からわずか25分で完売。 その他にも、茨城県産のさつまいもを使った「黄金極細けんぴ」や、茨城県の海産物をメインに使った2㎏の海鮮丼も! オープンしてから約1年で、来場者は年間200万人と好調な滑り出しを見せていますが、そのわけは人を集めるためのこんな取り組みがありました。 一つは、約850m離れたイチゴ狩り園に自動運転のモビリティに乗って移動可だという点。モビリティ内に荷物を預けられるため、手ぶらでイチゴ狩りを楽しむことができます。 さらに、高速(圏央道・常総IC)から一度出て、道の駅に立ち寄ることが可能です。ETC搭載車限定で、2時間以内に常総ICから同じ方向に乗り直せば圏央道を下りずに目的地まで行った場合の料金に調整してくれます。 道の駅のスペシャリスト 浅井佑一さん: オープン時に常総市の市長もいらっしゃっていて、この道の駅を中心にしたところを、地域の農業の核にしようというところで、色んな施設を誘致して、商業施設としてまとめるということをしているんですけど、そういうところが増えているという印象があります。 最近だと、高速道路にサービスエリアやパーキングエリアをあえてつくらず、下りたところに道の駅をつくろうと。SAやPAは高速道路を利用している人しか利用できないので、両方の人が使えるように中継施設として道の駅をつくるという動きもあります。