下北ジオパーク再認定へ現地調査/4年の活動、日本委に説明
青森県むつ市、大間町、東通村、風間浦村、佐井村の貴重な地質地形や自然、文化などを一体的に捉えた「下北ジオパーク」で3日、日本ジオパーク再認定審査の一環となる現地調査が始まった。日本ジオパーク委員会の調査員2人が5日まで各市町村を巡り、看板などによる案内の現状や住民との連携などを確認する。 日本ジオパークの認定地域では4年に1度、同委が再認定審査を行う。2016年9月に日本ジオパークとなった下北ジオパークが再認定審査を受けるのは2度目。21年2月の再認定時には12項目の課題・改善点を受けた。 今回調査員を務めるのは同委の田中裕一郎委員と、山陰海岸ジオパーク推進協議会(京都府・兵庫県・鳥取県)の松原典孝アカデミック・ダイレクター。3日はビジターセンターや釜臥山展望台などで、下北ジオパーク推進協議会会長の山本知也むつ市長や下北ジオパークガイドの会のガイドが、下北ジオの概要、各サイトの成り立ち、施設の運用状況、4年間での課題改善について説明した。 一方、ビジターセンターでは2人が説明板の内容に関して「読み方の説明もほしい」「地質と文化、生態系の関わりを示す情報があってもいい」などと指摘。報道陣の取材に対し、田中氏は「全体としてどういったジオパークとして成り立っているか、あるいは住民を巻き込んだ活動がなされているかを重点的に調査したい」と述べた。 同委は現地調査と提出書類を合わせて審議する。再認定の可否は年明け以降に決まる見込み。