市役所の内装リニューアル 各課を色分け、バリアフリー強化【山陽小野田】
ピンク色を目指したら保険年金課にたどり着いた-。山陽小野田市は、市役所の内装改修工事を終え、館内をリニューアルした。各課を色分けし、バリアフリー化を進めて「利用しやすくなった」と市民に好評だ。 内装改修工事は、老朽化対策として昨年に着手し、今年3月に終了。今年度から新しく生まれ変わった庁舎で市民にサービスを提供している。 改修を契機に各課のレイアウトを変更。市民の利用が多い市民課、税務課、保険年金課を正面玄関から入った1階のエントランスゾーンに配置。関連性のある保険年金課、高齢福祉課、社会福祉課を一列に並べる工夫もしている。 来庁目的の担当課の場所がすぐに分かるように、個人差のある色の見え方に配慮したカラーユニバーサルデザインを用いて新たに各課を色分け。障害福祉課は色が確認しやすい黄色、税務課は紫色、子育て支援課は青緑色を採用した。総務課、企画課、市民活動推進課、シティセールス課など2階にある課は市のイメージカラーであるオレンジ色に統一している。ピクトグラム(案内用図記号)も多く示した。 待合ロビーはこれまでの2倍近い広さに拡大し、オレンジ色のソファを置いた。ロビーや廊下の照明をすべてLED(発光ダイオード)照明に切り替え、長寿命化と節電、脱炭素化を図っている。 バリアフリーも強化し、「おもいやり駐車場」は1台増やして6台分を確保。雨にぬれないように屋根も車を乗り降りする所まで長く延ばした。車椅子用のスロープも1カ所から2カ所に増やし、スロープ幅も広げた。庁舎奥にあった多目的トイレに加え、正面玄関そばに「だれでもトイレ」の名前でトイレを増設。授乳室は子育て支援課のそばに移動した。 職員が働く執務室はOAフロア化し、コード類を床下に収納。書棚は統一感のあるものにし、配置にも工夫してすっきりと全体が見通せる空間となっている。 内装が一新した庁内を市民も歓迎。市総務課の田島正秀係長は「色分けで場所が分かりやすくなり、実際に総合窓口に戻って再度、場所を尋ねるケースが減った。執務室もすっきりして仕事がしやすく、ストレスも軽減したと職員にも好評」と話した。