中京テレビNEWS

史上最年少で四大大会を制し、世界ランキング1位に上り詰めるという偉業を成し遂げた、車いすテニスの小田凱人選手。2024年のパリパラリンピックでは金メダルを期待されている、愛知県一宮市出身のプロ車いすテニスプレイヤーだ。そんな小田選手が、試合とは違う和やかな表情で地元・真清田神社に現れた。

初挑戦のファッションショー ランウェイで1回転は決まるのか！？

舞台裏からステージを確認する様子

11月11日、愛知県一宮市にある真清田神社の境内に、見慣れないステージが組まれていた。準備が進められていたのは「BISHU COLLECTION produced by TGC」。世界三大ウール産地・尾州の中心地である一宮市と、TGC地方創生プロジェクトがコラボした、ファッションの祭典が開催されるのだ。 愛知県出身の俳優・岡崎紗絵さんや、一宮市出身のタレント・北原里英さんをはじめ、総勢50人のゲストが出演する中、一宮市出身の小田選手にも白羽の矢が立った。ファッションショーは初挑戦となる小田選手。この日のために髪も切り、気合いを入れてきたという。車いすでの出演を決めた理由について、このようにコメントしている。 小田凱人選手： 「（スーツで車いすは）なかなか見たことがなかったのであえて。しかも競技用にしました。1回転しようかなって」 なんと車いすに乗ったままランウェイの先端で1回転するという。本番前、まずは入念にステージを確認。スタッフから客席数が700席あると聞くと、試合では緊張しないという小田選手が珍しく緊張気味の表情を見せた。この日のチケットはソールドアウト。果たして満員の観客の前で1回転は成功するのだろうか。

「チェアワークを多くの人に見てほしい」 競技用車いすでランウェイに登場！

笑顔で話す小田凱人選手

この日、小田選手のために用意された衣装は、1850年創業の地元老舗メーカー「KUNISHIMA」が仕立てたダークカラーの特注スーツだ。世界に一つだけの特別なスーツを身にまとい嬉しそうな笑顔を浮かべたが、すぐに真剣な表情に。競技用車いすでランウェイに登場し、チェアワークを多くの人に見てほしい。その想いをかなえるため、ギリギリまで動きを確認していた。 いよいよ迎えた本番。地元出身の出演者たちが会場を沸かす中、競技用車いすに乗った小田選手が颯爽とランウェイに登場。キレのあるターンを決めると、客席から歓声が上がった。1回転が決まってほっとしたのか、その後の司会の「土佐兄弟」との掛け合いでは、無邪気な笑顔を浮かべる一幕も見られた。 今回、地元を盛り上げるために一肌脱いだ小田選手は現在17歳。初挑戦となるモデルの大役も、臆することなく堂々とやり遂げた。世界を舞台に活躍するスポーツ選手は、さすが肝が据わっている。パリパラリンピックに向けて、これからも益々の活躍を見せてくれることだろう。