【オートレース】時代を変えるのはこれからだ スーパールーキー浅倉樹良の1年~浜松G1スピード王決定戦
◆スピード王決定戦(G1、27日・初日、浜松オートレース場) あまりにセンセーショナルだったスーパーデビューから、早や1年近くの時が経過しようとしている。 伊勢崎所属、37期生として今年1月25日に初陣を飾った浅倉樹良。 養成所時代から「数年に一人の怪物候補生」と称された素質とセンスをこれでもかといきなり吐き出しまくり、デビュー戦から13連勝の業界新記録を悠々と樹立した。 その後は急速なハンデ重化に戸惑い、苦しむシーンもあったが、ここまで通算28勝をマークし、Vも2度経験した。 スペシャルなルーキーは、記念すべきこの2024年のデビューイヤーをどう感じているのか。聞いてみた。 「本当にあっという間の一年でしたね~。気づいたら、もう12月か!?という感じです。何というか本当に毎日が無我夢中すぎて、とにかく早かったです。ここまでの成績は自分が思っていた以上にやれたと思っています。 一番成長を感じるところですか?それは整備ですかね。僕は師匠(竹本修)やグループに本当に恵まれたと思います。みなさんがいろいろと教えてくれて、エンジンをいじって、いじって、いじり倒して、最近は少しずつですが、だんだんとこう調整すればこうなるかなあ、みたいなものが分かってきた気がします。 今回も浜松に来て、結構悪くない状態ですし、その辺りは本当にグループのお陰ですね! あざっす~~!!(トーンを上げて)」 デビューして間もなく快速を連発して、現行ランクは早くもA級32まで昇段した。ランクが上がり、こうしてアウェーの記念レースにも招集されるようになった。 そして、初日5Rでもアグレッシブに大きくコースを取って、腕に覚えある先輩たちに食らいつき、最後は前を進んだ柴田健治のインをズブっと差して3着ゴールを果たした。 勝利することはできなかったが、新人離れしたアウトへインへと自在に立ち回るライディングを披露した。 その姿を眺めていた前田淳は「新人なのになんであんなに冷静に入っていけるんだろうね。すごいよ!何か時代を変えそうだよね!」とうなり切っていた。 最近はやや湿り加減だったが、ここからジュラン節が久々にスパークした。 「そうなんですよ!人間はいいんですよお!人間は大丈夫なんで、あとは乗り手に見合ったエンジンを作れたらいいんです。はいっ、人間はいいで~す!!(笑顔で再び強調)」 今年もあと1か月余り。目指すは自身初となるグレード大会のV戦エントリーである。 「あっ、それはぜひやってみたいです!この後は年末のスーパースターフェスタにも呼んでいただいています。少しでも早く11、12R(スーパースター王座決定戦)に乗りたいですが、まずは前座でもいいのでそこで頑張りたいです。ああ、本当に早くSSに行きたいなあ~」 「意外にメンタルは強くないっす」と自身で冷静に分析しているが、前回の伊勢崎開催では初めてあの森且行と対戦した。「いやあ、初めてなので超緊張しちゃいましたあ~。だって、テレビに出ていた有名な方と一緒に走るんですからね。レース前はマジでやっつけたい!と思っていたんですが、ぜ~んぜん敵いませんでした(苦笑い)。 待機所で森さんから“ジュラン君、試走ですご~く跳ねちゃっているね!”なんて声を掛けられてしまい、その辺りから緊張がでかくなった気がします。でも、まあ今度母親に“森さんと一緒に走った”と自慢しておきます(笑い)」 そして、最後をシン・怪物はこう締めくくった。 「何か今はみなさんがご期待してくださるほどのインパクトを残せていない感じなので、そこが残念です。試走でもタイムでも何か大きなインパクトを与えたいんですけれどね~。 とりあえずは同期の森下(輝)や同じ2級車の先輩(栗原佳祐、吉林直都)には負けたくないなあ! 栗原さんとは子供のころのポケバイ時代から一緒に戦っていたんですが、当時はまあ互角というかドッコイドッコイな感じでした。でも、オートレースでは絶対に誰にも負けたくねえっす! 最後に写真ですか? う~ん、どんなポーズをしましょうか…。って、変に目立って叩かれたり、怒られちゃうのはイヤなんすけれどね…」 と言いながら、「じゃあ、帽子でも被っちゃいましょうか!この練習着も着ちゃおうっと!」 ジュランさん、実は全然怒られることを怖がっていないですね。 そのどこまでも欲しがるキャラクターで、どこまでも、全てのシーンで突き抜け切った存在であり続けてください。 さあ、行け!飛び立て!羽ばたけ!スーパーJ!! (淡路 哲雄) 浜松オートG1スピード王決定戦特設サイトはこちら
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