ぶつかり稽古、ちゃんこ鍋…「子ども相撲」復活へ体験会 15日、仙台・若林の市民センター
仙台市若林区の沖野市民センターが「子ども相撲」の復活に乗り出した。新型コロナウイルスの流行で中断を余儀なくされている中、5年ぶりの関連行事「食べて、見て、相撲の魅力 新発見!」を15日に開く。学生力士の取組を間近で体感し、ちゃんこ鍋も準備。子どもたちに角界への興味を持ってもらい、自然消滅の危機を土俵際でしのぐべく「大一番」に臨む。 センターに特設した土俵上で、東北大と宮城農高(宮城県名取市)の相撲部員が作法や決まり手を実演する。まわしを着けてぶつかり稽古を体験できるほか、相撲の歴史や魅力を伝える講話もある。 一汗かいた後は、地元の飲食店「青森南部料理 あんべ」に勤める相撲経験者が仕込んだちゃんこ鍋を提供。肉や野菜などがたっぷり入った本格派の味を楽しめる。 若林区には相撲にまつわる江戸時代の歴史が残る。霞目は名横綱「谷風」の出身地で、荒町は町奉行から勧進興行が許された数少ないまちだった。 相撲文化を継承するため、子ども相撲は区内の複数の市民センターで開催されてきたが、コロナ禍で2020年から軒並み中止に。沖野市民センターは関連行事を足場に来年、再開させたい考えだ。 センターの佐々木知子さんは「子どもたちが地域愛を育む機会にもなる。相撲の行事が区内で復活していく入り口になればうれしい」と話す。 午前10時~正午。小中学生が対象で、参加費は1人200円。定員30組(先着順)。小学生は保護者同伴が必要。宮城県ホームページの電子申請システムや電話、センター窓口で申し込む。 連絡先は沖野市民センター022(282)4571。
河北新報