“攝津正2世”の呼び声も 阪神の下位指名右腕が「新人王のダークホース」に
先輩たちも良きお手本
阪神でもドラフト5位で入団した先輩たちに良きお手本がいる。21、22年と2年連続最多勝に輝いた青柳晃洋、今季最優秀防御率とMVPを受賞する大活躍で38年ぶりの日本一に大きく貢献した村上頌樹だ。この2人だけではない。下位指名から大ブレークした選手が多いのが阪神の特徴だ。チャンスメーカーとして1年目からレギュラーをつかみ、今年最多安打のタイトルを獲得した中野拓夢、救援の屋台骨を支え続けて自身初の最多セーブのタイトルに輝いた守護神・岩崎優、侍ジャパンのメンバーに選出され、今年3月のWBCで世界一に貢献した湯浅京己はいずれもドラフト6位からサクセスストーリーをつかんだ。 今季リーグトップのチーム防御率2.66をマークした阪神の投手陣の中に割って入り、一軍定着するのは容易ではない。だが、実戦で結果を残し続ければ、岡田彰布監督は必ずチャンスを与える。石黒は01年生まれの「佐々木朗希世代」。佐々木朗、宮城大弥、そして高校時代に対戦した石川昂が一軍の舞台でプレーしている様子を見ていた。昨秋もドラフトの有力候補に挙げられながら指名漏れを経験しただけに、期する思いは強いだろう。同期入団の下村、椎葉は同学年で切磋琢磨する環境が整っている。甲子園の大観衆の声援を受け、マウンドで躍動する姿が楽しみだ。 写真=BBM
週刊ベースボール