魂揺さぶる歌うたい・竹原ピストル、目の前にいる人に向けて歌う「弾き語り」ツアー
「竹原ピストル」という名前に聞き覚えがなくても、『住友生命 1UP』のCMソングになった『よー、そこの若いの』を口ずさめば、知ってる!となるのではないだろうか。 2003年にフォークバンド・野狐禅のボーカル/ギターとしてデビューした竹原ピストル。2009年のバンド解散後からソロミュージシャンとして活動をスタートした。 もともと人間味あふれるキャラクターで支持されていた彼。2011年公開の松本人志監督の映画『さや侍』では、松本のラブコールを受けて、主題歌の提供に加え、俳優として出演。2016年には西川美和監督の『永い言い訳』に出演。キネマ旬報ベスト・テン助演男優賞や日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞するなど、俳優としても高い評価を集めた。 『よー、そこの若いの』がCMソングとなり、話題を集めた翌2017年末には、NHK紅白歌合戦に出演。国民的歌手としてブレイクを果たしたが、彼の本質はやはり、あちこちの街のライブハウスで目の前にいる人に向けて歌う「歌うたい」というスタイルにある。 魂を揺さぶる、むき出しの言葉と血肉の通ったしわがれた歌声。ギターをかき鳴らし、額に汗して歌う、彼のライブからは「音楽」という枠からあふれだす「生き様」がありありと伝わってくる。 今回のツアーは、今年9月にリリースされたCD3枚組・収録時間4時間近くに及ぶ大ボリュームの弾き語りライブアルバム『One for the show』のリリースツアーとなる。 さまざまな情報があふれ、自分が何が好きか、何を大切に生きたいか見失いがちな時代だからこそ、人間の本質に迫る彼の歌と、じっくりと向き合いたい。 関西では2024年2月11日に滋賀「U☆STONE」、2月13日に兵庫「チキンジョージ」、2月14日に奈良「NEVERLAND」、2月16日に和歌山「OLD TIME」、2月17日に京都「FANJ」、2月19日に大阪「BIGCAT」でおこなわれる。 文/井口啓子