階段上るだけで息切れ 酸素薄く襲われる眠気 本塁打多発の標高1600メートル高地 担当記者にデンバーの洗礼
◆米大リーグ ロッキーズ3―5ドジャース(20日、米コロラド州デンバー=クアーズフィールド) ドジャース・大谷翔平投手(29)が20日(日本時間21日)、敵地・ロッキーズ戦に「1番・DH」でフル出場し、エンゼルス時代の22年以来2年ぶりの先頭打者本塁打となる21号ソロを放った。直近5戦4発と量産態勢に入り、オズナ(ブレーブス)を上回ってナ・リーグ単独トップに立った。自己最長に並ぶ5試合連続打点を挙げ、6月の月間7発もリーグトップタイ。メジャー通算安打でも青木宣親(現ヤクルト)を抜いて日本人単独3位の775安打とした。 * * * うわさには聞いていたが、想像以上だった。ロッキーズの本拠クアーズフィールドは初取材。標高約1600メートルの高地で、気圧が低いため空気抵抗が少なく、他球場に比べて約10%打球の飛距離が伸びるとされており、この目で確認することを楽しみにしていた。 4試合で両軍計14本の本塁打。ジャストミートした当たりは、グングン伸びて打球が落ちてこない。試合前練習を見ても軽く振ったスイングで両軍の選手は軽々サク越え。なんだか投手が気の毒だった。 初戦の前にホテルのジムで軽いトレーニングをしていたら、とてつもない疲労感に襲われた。球場でも階段を上れば息が切れ、酸素が薄いのを実感する。やたら眠気を感じるのも気圧の低さが影響しているそうだ。9回に全力疾走で内野安打をもぎ取ったフリーマンは、一塁を駆け抜けた後しばらく動けず「デンバーで4試合もやったから(疲れた)…」と苦笑いだった。 ド軍が次に同球場で試合をするのは、レギュラーシーズン最終カードの9月27~29日。大谷が僅差で本塁打王を争っていたら、有利に働くのでは…と思いを巡らせた。(安藤 宏太)
報知新聞社