「売れる芸人」の絶対条件とは何か?年間1300回お笑いライブを企画するK-PRO代表・児島気奈の答え
---------- 年間1300回のお笑いライブを企画し、数多くの芸人に愛され続けている「K-PRO」代表の児島気奈さん。そんな彼女がよくされる質問が、「売れる芸人にはどんな条件があるのか?」だという。著書『芸人沼から抜けられない。』も話題の児島さんは、この問いに一体どう答えるのかーー。 ---------- 【ランキングを見る】テレビマンが「本当は使いたくない大御所タレント」の実名を暴露
売れるための絶対条件とは
「売れる芸人さんとは、どのような方ですか?」 私がいろいろなインタビューを受けたときに、よく聞かれる質問です。そんなときに私はいつも、「ネタをしているとき、舞台袖に他の芸人さんたちが集まってくる芸人さんです」と答えています。 ひとことで言うと、「袖視聴率が高い芸人さん」ということ。「あのコンビ、今日はどんなネタをやるんだろう」と、芸人さんたちがものすごく気になっている証なんです。 私は、それぐらいのネタをやっていることが、売れるための絶対条件だと考えています。 バイきんぐさんが『キングオブコント』でチャンピオンになった年(2012年)のK-PROライブでの袖視聴率は、ダントツでナンバー1でした。 そして、ネタはもちろんのこと、フリーコーナーにおいてもしゃべるたびに、お客様にウケ続けていました。小峠(英二)さんに関しては、どんなに雑なフリでも、むちゃブリでも、絶対にそれ以上の“おもしろツッコミワード”で返して大爆笑をさらっていました。 バイきんぐさんが活躍し始める直前のお笑い界では、“これからはかわいらしい芸人さんの人気が出る”という定説ができていたのですが、小峠さんのようなイカつい見た目でも「こんなに爆笑をとるんだ!」と圧倒されたのをよく覚えています。
まさに「小峠無双」状態
なにをやっても最後は必ず小峠さんが大爆笑をとる――。 そんな状態がK-PROライブでは毎回のことだったので、「小峠無双」という言葉が当たり前に使われていました。 また、賞レースの前のお笑い界では、「今年はあの芸人がスゴいネタを持ってるから優勝候補」のような会話が繰り返されます。 その点、2011~2012年にかけてのバイきんぐさんについては、誰もが「どのネタをやっても勝てる」と口にするぐらいにおもしろく、K-PROのバトルライブでは連戦連勝の強さでした。 さらに前の話になると、アングラ的なインディーズライブシーンで長く活動されていたのですが、めちゃくちゃおもしろいので、K-PROのかなり若手のライブに1回出てもらったときのこともよく覚えています。 そのときに、K-PROの若手ライブでメインを張っていた芸人さんたちが誰も勝てないぐらいの平場の強さを見せて、「もっと上のライブ、大きいライブも出していったら、スゴいことになる!」と確信。K-PROのあらゆるライブに出まくってもらいました。 ほかにも新ネタを毎月10本下ろすライブも行い、バイきんぐさん、特に小峠さんのコントに対する熱の入れ方は超ストイックでした。