<ソチ五輪>ロシアに疑惑 不公平採点はあるのか?
いよいよ男子からフィギュアスケートの個人戦がスタートするが、熱戦を前に、フィギュアスケートファンの間で、ロシアの「ホームアドバンテージ」の有無が話題となっている。 つい先日、フランスのレキップ紙が、「アイスダンスで、アメリカのメリル・デービス、チャーリー・ホワイト組に金メダルを取らせる代わりに、新種目の団体とペアで、ロシアに便宜を図るような取り決めが交わされた」、という不正採点の裏側を暴露する記事を掲載。もちろん、当事者は、完全否定しているが、それらの報道も背景にあって、フィギュアスケート団体のショートプログラム(SP)、フリースタイル(FS)においてロシアのユリア・リプニツカヤと、エフゲニー・プルシェンコが獲得した高得点に疑念の目が向けられ論争となっているものだ。 15歳の超新星、ユリア・リプニツカヤは、SPで72.90点(技術点39.39点、演技構成点33.51点)、FSでも141.51点(技術点71.69点、演技構成点69.82点)と、共に自己ベストの得点をマークして、日本の浅田真央、鈴木明子を抑えて、いずれもトップ。その素晴らしい演技は、会場を総立ちとさせ、浅田の金メダル獲得を拒む強力なライバルとして急浮上してきた。しかし、先の欧州選手権では、ルッツ、フリップというジャンプのエッジの使い方が減点の対象にされていた。つまりアウトサイド、インサイドという明確なエッジの踏み切りがなく、「Eマーク」と判断されていたのだが、今回は、そのエッジの使い方は、問題にされなかった。そこに素晴らしい演技の一方で疑念の声が挙がっている。 元全日本選手権4位で、現在は、インストラクターとして活躍中の今川知子さんは「エッジの使い方は、確かにグレーなものがありましたが、それをどう判定するかはジャッジとは別のテクニカルオフィシャル(技術判定)班によります。リプニツカヤ選手だけでなく、他の選手についても、どうかな?というものをOKとしていました。基準としては一定していたので不公平さは感じませんでした」という感想を持っている。