アサド氏宗派の聖廟攻撃動画めぐり抗議デモ 1人死亡 シリア
【AFP=時事】シリアで25日、国外脱出したバッシャール・アサド前大統領が属するイスラム教のアラウィ派の聖廟(せいびょう)が攻撃される動画が公開されたことを受けて抗議デモが行われた。 【写真】生還した「囚人番号3006」 アサド政権下の拘束語る 英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」は、中部ホムスでデモを解散させるために治安部隊が発砲し、参加者1人が死亡、5人が負傷したと報告している。 シリア人権監視団によると、アラウィ派の拠点タルトゥースやラタキアなどの沿岸都市や、アサド氏の出身地ラタキア県カルダハでもデモが行われ、数千人が参加。今月アサド氏が失脚して以降、アラウィ派による最大の抗議デモとなった。 一方、アサド政権打倒を主導した旧反体制派タハリール・アルシャーム機構(HTS)によって任命された暫定政権の内務省は、アレッポの聖廟攻撃は最近行われたものではなく、動画は今月アレッポが解放された際のものだと説明。 攻撃したのは「正体不明の集団」で、動画が今ごろになって改めて公開されたのは「慎重を期するべきこの時期にシリア国民の間に対立を生む」ためのものとの見方を示した。 これとは別に、タルトゥース県では、悪名高いサイドナヤ刑務所に関係していたアサド政権時代の元高官の逮捕を試みた暫定政権の治安部隊と武装勢力が衝突。それぞれ14人と3人が死亡したとシリア人権監視団は伝えている。【翻訳編集】 AFPBB News