ほとんどの日本人は海外旅行に行けなくなってしまった…日本が目を背ける「悲しい現実」
日本発の海外航空券は安くならない
では今後の日本人の旅行消費の推移についてはどういった見解だろうか。 「例えばかつては、日本とタイ間の航空券は低価格でないと席が埋まらない状態でしたが、現在では航空券代を以前ほど下げなくてもすぐに席が埋まる状況にあります。これはタイ人の日本行きの需要が増加したことによるものです。今後も円安が続くことでインバウンド需要の好調は続くでしょう。そのため、日本発の海外航空券は安くはならず、海外旅行に行く日本人は増えにくいと予想されます。日本人の海外旅行者の数は少しずつ回復すると考えられますが、円安が続く限り高額な旅行費用がネックとなり、コロナ前の水準に戻るには数年かかるかもしれません」
おすすめの海外は東南アジア4カ国
夏休みシーズンも近いということで、最後に旅行費を抑えた旅行先としておすすめの候補を橋賀氏に挙げていただいた。 「国内旅行であれば、新幹線や電車は値引きされることも少ないので飛行機を利用して行く観光地がおすすめです。 海外旅行に目を向けると、現在日本より物価が確実に安い国はあまり多くありません。残念ながら、台湾はもうあまり安くなく、韓国は日本より高くなっています。アメリカやヨーロッパはいうにおよびません。他にも中国やインドなど安い国はありますが、行くのにビザが必要だったり、時間がかかったり、夏は非常に暑かったりするのでおすすめしにくい。となると現地の物価が安く、かつ日本からの飛行機代も比較的リーズナブルなインドネシア、ベトナム、フィリピン、マレーシアの4カ国。こういった東南アジア諸国はおすすめです。 例えば、今年7月26日~28日の期間での日本・成田空港-ベトナム・ハノイ空港のベトジェット航空の往復航空券は、3万1316円(6月18日現在)です。同期間の成田空港-那覇空港のジェットスター航空の往復航空券は3万1350円(同)となっており、実は沖縄旅行と同等の金額で海外旅行が可能なんです。現地の物価も日本より安いため、宿泊費や観光費も抑えて円安に負けずに海外旅行を楽しむことが出来ます。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか」 (取材・文=逢ヶ瀬十吾/A4studio)
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