スバルのDNAはゼロ戦から受け継がれている!! 零式艦上戦闘機52型の勇姿にシビレた!![復刻・2013年の話題]
■いよいよエンジン始動……!
今回展示されているゼロ戦の由来がザッと説明されたあと、日米両国の国歌が演奏され、いよいよ前述のアメリカの博物館職員によってゼロ戦のエンジンに火が入る。 「バルンッ、バルンッ、バルルルルルルルリュリュリュ……」 ゼロ戦に搭載される「栄21型」エンジンは空冷星型14気筒。排気量は実に2790ccのOHVで、遠心式スーパーチャージャーで過給され、最高出力1100hpを叩き出す(設計にはのちにプリンス自動車で活躍する天才技士・中川良一氏が携わっている)。 空冷エンジンならではの、豪快で乾いたエキゾーストノートが響き、そこへ次第にプロペラが空気を切り裂く「バババババッ!」という音が混ざっていく。 ふと、68年前にはこの戦闘機が大空を舞っていたことに思いをはせる。 当時ゼロ戦は世界一の航空機製作技術でもって作られたと称えられ、そのDNAは日本が戦後、世界一の自動車大国となったことで確かに受け継がれていると証明された。 およそ50m四方の駐車場をゆっくりと一周して(もちろん離陸せずに)、ゼロ戦はエンジンを止めた。 風切り音がやむと駐車場の外から、子供たちの遊ぶ声が聞こえてきた。
■所沢航空公園に行こう!
今回ゼロ戦がやってきたのは、埼玉県の所沢駅から西武新宿線で1駅、所沢航空公園駅から徒歩5分にある「航空発祥記念館」(所沢航空記念公園内)。「日本最初の飛行場が設立されて百周年」を記念してのこと。 本来この(※2013年)3月までの展示だったが、大好評のため今年8月末まで展示されることとなった。今から百年前、所沢に臨時軍用気球研究会所沢試験場が開設。以降終戦までさまざまな試験が重ねられ、我が国の航空機発展に尽くした。 ・記念館入館料:大人500円、子供100円 ・開館時間:9:30~17:00、毎週月曜日休館(祝日の場合は翌日) ・電話:04-2996-2225 (写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)