青森・県南でホッキガイ漁解禁 八戸市の2漁協、4年ぶり再開 貨物船の座礁事故後初
青森県三沢市から八戸市の太平洋沿岸で2日、今季のホッキガイ漁が解禁となり、三沢市漁協、百石町漁協(おいらせ町)、市川漁協(八戸市)、八戸みなと漁協(同市)の4漁協所属の漁船が初水揚げした。八戸沖で発生した貨物船座礁事故後、休漁していた市川と八戸みなとの八戸市内2漁協がホッキガイ漁を初めて再開した。再開は4年ぶり。漁期は来年3月末まで。 八戸市市川町の市川漁港では午前6時半ごろから、市川漁協所属の「恵比須丸」(4.92トン)と「第8大吉丸」(4.2トン)の2隻が約800メートル沖合の漁場に向けて出発。市川漁協の漁場の入会権を持つ八戸みなと漁協の漁船3隻とともに漁を行った。 ホッキガイは資源保護のため、1漁業者の1日当たり水揚げ量が上限100キロと決められている。市川漁協の2隻は約1時間ほどで平均13~14センチのホッキガイを100キロずつ漁獲。市場に出荷するため、漁協関係者らは付近の岸壁で重さや個数を確認しながら箱詰めした。 第8大吉丸の木村邦彦船長(52)は「漁ができる日を待っていた。漁の仕方をちゃんと体が覚えていてよかった」と語った。市川漁協の木田茂美組合長は「あまり取れないと思っていたが、思ったより早く100キロ取って帰ってきた。身も大きい」と喜んだ。 この日は、八戸市の八戸港第2魚市場に百石町、市川、八戸みなとの各漁協が漁獲したホッキガイ240ケース(2.4トン)が上場。1ケース当たり3800~6500円で取引された。 三沢市魚市場には、三沢市漁協の所属船19隻と百石町漁協の所属船13隻が漁獲した計4.65トンが上場された。