全部無料で見せて大丈夫? “セイコーの本気”が原宿で炸裂する「専用すぎる腕時計展2」で見逃し厳禁なタイムピースの誕生秘話
●冗談と思いきや本気度MAXな6つのプロト腕時計
「99%の人には不要な時計たち」と銘打ち、ニッチな目的に特化したタイムピースを6名のデザイナーが提案する展覧会「Power Design Project 2025『専用すぎる腕時計展2』」が2025年2月16日まで、原宿駅前の「Seiko Seed(セイコーシード)」において開催されます。 【画像】アイデアと機能のレベルが高すぎ!「専用すぎる腕時計展2」の作品を見る(27枚)
「Power Design Project」とは、セイコーウオッチのデザイナーが日常業務とは異なるスタイルでブランドの未来を深く考え、アウトプットを試みるプロジェクト。 「専用すぎる腕時計展」では、セイコーのインハウスデザイナーが架空のキャラクターなどのテーマに想いを馳せ、持てる技術とアイデアを総動員して腕時計のストーリーや可能性に挑戦するというものです。 2024年1月に開催された第一回の展示では「両利き」「パンダ好き」「かくれんぼ」など、自由な発想でデザインされた“専用すぎる時計”が登場し話題となりましたが、2回目となる今回も自由なアイデアと老舗時計店のプライドを感じさせる6つのタイムピースを軸にした展示が行われています。 作品はもちろん非売品ですが、いつリリースされてもおかしくないほどの完成度の高さに目を奪われました。そんな個性的かつハイレベルな機構を持つスタディピースを手にとり間近に体験できるのも「専用すぎる腕時計展2」の魅力となっています。
●アンプラグドで「クラブDJ専用腕時計」を表現?
最初に紹介するのは「クラブDJ専用腕時計」。 デザインを手掛けた伊東絢人氏は本作の着想について「向かい合わせに配置した鏡で、映る物体が無限に連なって見える『インフィニティミラー』。その理論を応用して新たな腕時計の表現に挑戦したいと考えていたんです」と説明します。
「その腕時計が最もふさわしい人物は誰だろうか?」と考えた伊東さんが真っ先に思いついたのが、ダンスフロアを温めるクラブDJの姿だったのだとか。 多彩な色合いと質感に満ちた光が入り乱れる印象的なダイヤルデザインは、ルミブライトと蛍光塗料を組み合わせて実現。それらがクラブに設置されるブラックライトに反応し発光することで、完全体といえるスタイルへと進化します。 昼と夜とで大きく雰囲気を変える、まさにクラブカルチャーを体現するかのような腕時計ですが、ムーブメントに機械式を採用し駆動にも発光にも電池を使っていないのも面白いところ。ぜひ実物を手にしてシースルーバックから覗くムーブメントの動作を体験してほしいモデルです。