3メガバンクで住宅ローン固定金利0.05~0.14%上昇 「金利のある世界」への動き強まる
預金金利とローンで差し引き3万円負担増?
「金利のある世界」がやってくると、家計にどういう影響がもたらされるだろうか。 みずほリサーチ&テクノロジーズが、日銀が追加利上げを行い、政策金利が段階的に1.0%まで上昇した場合について試算した。 普通預金金利は0.1%に、10年の定期預金金利は1.0%に上がる一方、住宅ローン金利も、変動型が2023年度に平均0.4%だったのが1.0%に、35年固定型は1.8%だったのが2.6%へと上がっていく。 この結果、全世帯の平均では、住宅ローンの利子負担は年間2.1万円増える一方、預金金利での収入が7万円増加するが、住宅ローンを抱えている世帯での平均では、預金金利の増加分が4.1万円なのに対し、ローン利子分で7.5万円増える計算になる。 住宅ローン比較サービスのモゲチェックは、「変動型金利の人気は衰えておらず、固定型金利が上昇するなかでも、現時点ではその傾向は変わっていない」としているが、変動金利を選んだ場合、将来の金利変動の可能性を踏まえた家計管理が一段と大切になってくる。 日銀のこの先の政策を注視しながら、「金利のある世界」の本格的到来に備えることが大事な場面になってきた。 (執筆:フジテレビ解説副委員長/サーティファイド ファイナンシャル プランナー(CFP) 智田裕一)
智田裕一