日本株さらなる上昇の余地は? 200兆円運用の米巨大投資会社トップに聞く【WBS】
日経平均株価はこのところ高値で推移しています。世界の金融市場では「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく」という有名な相場格言があります。アメリカの著名投資家のジョン・テンプルトン氏の言葉ですが、今の日本の株価はどの段階にあると言えるのでしょうか? およそ200兆円(1.5兆ドル)もの資産を運用するアメリカの巨大投資会社「フランクリン・テンプルトン」。ジェニー・ジョンソンCEOがテレビ東京の単独取材に応じました。 「日経平均株価は過去最高値に迫っているが、楽観視できるか」(豊島晋作キャスター) 「数十年ぶりに日本でインフレが起きている。現金で保有していると損をすることが株式市場への投資を促している。製造業などの国内回帰やサプライチェーンにおける中国からの代替。こうした全てが日本経済の成長を促すだろう」(ジェニー・ジョンソンCEO)
ただ、強気相場が続き、警戒感が出ているのも事実です。フランクリン・テンプルトンの前身である運用会社の創業者、ジョン・テンプルトン氏の残した格言に「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく」と言う いうものがあります。 景気の悪化で全ての投資家が悲観しているときに相場の上昇は始まり、懐疑、先行きをまだ警戒しているうちはゆっくりと上昇。そして景気が回復し楽観した投資家が増えたときに高値をつけて、その後全ての投資家が強気になったときには、上昇相場は終わってしまうという流れを示した言葉です。 「①悲観、②懐疑、③楽観、④陶酔。日本株は今どの段階か」(豊島キャスター) 「『懐疑の中で育つ』の最終段階とみている。②懐疑と③楽観の間くらいだ」(ジョンソンCEO) ジョンソンCEOはまだ上昇余地はあると見ています。 一方、アメリカ株。ダウ平均株価は1月25日、3万8000ドル台と過去最高値圏にありますが、ジョンソンCEOは「(アメリカ株は)正直に言えば③楽観にある。ただ、それは一部の大企業銘柄だけだ。そのため③楽観ではあるものの、まだ④陶酔ではないと考えている」といいます。