ファレル・ウィリアムスのルイ・ヴィトン、タイラー・ザ・クリエイターとのコラボ・カプセルコレクションを発表!
ルイ・ヴィトンが、タイラー・ザ・クリエイターを起用したカプセルコレクションを3月21日に全世界で展開する。US版『GQ』先行公開のコレクション全ルックをチェック! 【写真を見る】タイラー・ザ・クリエイターLV最新メンズカプセルコレクション全ルック ルイ・ヴィトンのメンズ クリエイティブ・ディレクター、ファレル・ウィリアムスは、同ブランドでヒットに次ぐヒットを飛ばしてきた。百発百中の彼が次の作品のコラボレーターに選んだのは、考え得る限り最もホットなアーティスト、タイラー・ザ・クリエイターだった。タイラーが手がける単独カプセルコレクションは、3月21日に全世界展開される。 ファレルとタイラーはすでに何年もの間、息の長いコラボレーションを見せてきた。ファレルの声と彼のシグネチャーサウンドは、タイラーのディスコグラフィを通して聴くことができるし、2022年にはタイラーもファレルのシングル「Cash In Cash Out」でラップを披露した。「2024 メンズ スプリング・コレクション バイ タイラー・ザ・クリエイター」と銘打たれた本コレクションは、ふたりによる初めての本格的なファッションプロジェクトとなる。 「タイラーは長年、私の親友でありコラボレーターでした。音楽とデザインがいつだって私たちを繋いできました」と、ファレルはプレスリリースのステートメントで述べている。「ルイ・ヴィトンにとってもユニークな試みであるこのコラボレーションは、『LVERS』フィロソフィーからの自然な発展として、素晴らしいアーティストやクリエイターを束ねる私たちのネットワークがベースになっています。今回のスプリングコレクションにはタイラーにしかもたらすことのできない要素が山ほど詰まっていますが、彼が創作に向かって進んでいく姿を見ながらコラボレーションができたのは刺激になりました」 ■軽やかな“アメリカらしさ” フランスのラグジュアリーにはやや重い荘厳さがつきまといがちだ。しかし今回のカプセルコレクションは、ルイ・ヴィトンでのファレルがいかに軽やかに創作をこなしてきたかを思い出させてくれる。彼はまるでドアを吹き飛ばしてしまったかのように、そしてその中では大々的なパーティーが繰り広げられているかのように、誰でも歓迎する活き活きとしたムードを創り出した(アメリカ的とも言えるだろう)。ファレルは多くのことに素晴らしい才能を発揮してきたが、彼はあくまでも生粋のエンターテイナーなのである。 だからタイラーも、ファレルに招かれたときには“マイクを握る”のは自分だということがわかっていた。事実、彼はまず、自らの手描きでアイコニックな「モノグラム」をアレンジすることから始めた。「クラッギー・モノグラム」と名付けられたタイラーの解釈は、バニラとチョコレートといったパステルカラーの甘い色味で彩られている(以前、彼は村上隆のカラフルなバージョンをきっかけにルイ・ヴィトンのトランクに興味を持ったと話していた)。 手描きの風合いを残した揺らぎのある線による「モノグラム」には、彼の愛犬エアデール・テリアのイラストも含まれ、ブラウンのパファージャケットやクリーム色のウインドブレーカー、アクセサリー全般にプリントされている。2020年のグラミー賞に、タイラーがベルボーイの格好で現れたことを憶えているだろうか。トランクに目がない彼は、ルイ・ヴィトンのためにトランクコレクションをまるまる一つデザインしてしまった。そのなかには、同ブランドが手がける最大サイズである6万8000ユーロ(約1100万円)の「クーリエ・ロジン 110」も含まれているが、タイラーの収集してきた大量のパーソナルコレクションにこのアイテムが加わるのは間違いないだろう。 ■手描きの「モノグラム」は完璧なバランス タイラーが手がけるゴルフ ワンとその姉妹ブランド、ゴルフ ル フルールで、彼は常に自分が着たいものをデザインしてきた。それはルイ・ヴィトンにおいても同じである。タイラーが創り出した17のルックは、彼自身の大胆不敵なプレッピースタイルを体現するものだ。彼のパステルカラーのニットアイテムへの愛は、ケーブルニットのクリケットセーターとピンクのフェアアイルベストに表れている。ほかにも、自転車に乗るときや車の整備をするときのメカニックジャケット、レッドカーペットにショートパンツを穿いて現れる人物のためのバミューダショーツなど(いずれもタイラーのことである)が揃った。 彼の愉快なほどのこだわりが特に現れているのが小物である。「モノグラム」があしらわれたシリアル用のボウルとスプーンのセット、レザーのゴルフバッグ、エアデール・テリアの形をしたクロスボディポーチがそうだ。また、ハンドスケッチから起こされた駒が付属するトラベル用チェスボードについてタイラーは、自身のキャリアでも最高の仕事だと話している。 「私が最もフォーカスしたのは、自分が普段から着る服を作ることでした」と、タイラーはステートメントで述べている。「私はミーティングにも、パフォーマンスにも、買い物にも、同じ服装をしていきます。ですから、「モノグラム」を手描きで表現するというのは、自分にとって完璧なバランスなのです。チェスボードは今まで自分が作ったなかでもいちばんの作品の一つで、コレクションでも特にお気に入りとなっています。(ルイ・ヴィトンの)チームとの仕事は最高で、トム・ハンクスの映画『ビッグ』を思い出しましたね。P(ファレルのこと)はいつでも私に対して素晴らしい機会を提供してくれましたが、今回のプロジェクトについては今でも信じられません」 From GQ.COM By Samuel Hine Translated and Adapted by Yuzuru Todayama