鹿児島市長選挙で現職の下鶴隆央さんが再選「人口減少を乗り越え、選ばれる街をつくる」決意述べる
24日に投開票された鹿児島市長選は、無所属現職の下鶴隆央さん(44)が、無所属新人で元市議の桂田美智子さん(71)(共産推薦)を破り、再選した。待機児童ゼロなど1期4年の実績と市政の継続を訴えた下鶴さんは「市民とともに鹿児島市を全力で前に進めていきたい」と力を込めた。 【写真】落選が濃厚となり、支持者らに頭を下げる桂田さん
午後8時過ぎ、当選確実の一報が入ると、支持者が集まった同市東千石町の事務所では歓声が上がった。間もなく姿を現した下鶴さんは、笑みを浮かべて万歳を繰り返した。「これから4年間が最も大切な時期を迎える。人口減少を乗り越え、選ばれる街をつくるという市民との約束を果たすことを誓う」と決意を述べた。
下鶴さんは選挙戦で、新型コロナウイルス対策や待機児童ゼロの達成といった1期目の実績を強調。公約には、クルーズ船の受け入れ態勢を強化して経済効果を高めることや、保育士の処遇改善といった子育て支援を充実させることなどを掲げた。
今回の選挙では、政党からの推薦、支持は受けなかった。自民党県連は同市長選では初となる事実上の自主投票としたが、一部の国会議員や県議が自主的に支援。200を超える業界団体から推薦を得た。県議時代から続けている草の根の活動も展開し、支持を広げた。
桂田美智子さん落選、支持者らに頭下げる
今回で4回目の挑戦となった桂田さん。鹿児島市紫原の事務所に落選濃厚が伝わると、集まった支持者らに「皆さんの力をいただき頑張ることができた。ありがとうございました」と述べ、頭を下げた。
下鶴さん以外の立候補表明がない中、共産党系の組織などでつくる市民団体が桂田さんを擁立。選挙戦では、諸派・新社会党からの推薦も受けた。しかし、正式な出馬表明は告示が2週間後に迫った今月2日となり、大幅に出遅れた。