航空機の搭乗を拒否されたとして電動車いすユーザーが会見 ピーチは「規定の説明が分かりにくかった」と陳謝
格安航空会社ピーチ・アビエーションの那覇発台湾行きの便で、電動車いすの利用者が搭乗を拒否されたとして会見を開きました。 【写真を見る】航空機の搭乗を拒否されたとして電動車いすユーザーが会見 ピーチは「規定の説明が分かりにくかった」と陳謝 会見したのは、台湾在住で、電動車いすを使用している林君潔(リンチュンチェ)さんです。 林さんは今月1日、「障害の有無に関わらず活躍できる社会を目指すパレード」に参加するため沖縄を訪れていて、5日の便で台湾へ戻る予定でしたが、搭乗を予定していた便の搭乗ゲートで、電動車いすのバッテリーを目視確認できないことなどを理由に、搭乗を断られたということです。 林君潔さん 「車いすユーザーにとって車いすは体の一部、搭乗の条件になるのはおかしい。今後のサービス提供の改善につなげたい」 ピーチ・アビエーションは電動車いすを預ける乗客の手続き画面で、「バッテリー端子の取り外しができない場合はお引き受けできない」と表記していましたが、別の案内画面では、「バッテリーの目視確認ができない場合、バッテリーの詳細な情報がわかる書類などをご持参ください」と記載し、バッテリーを取り外せない特定の電動車いすは預けられないとする規定が分かりにくくなっていました。 林さんとともに会見した、障がい者支援団体の佐藤聡さんは、バッテリーの目視確認の必要性自体に問題があると訴えました。 DPI日本会議・佐藤聡事務局長 「目視の確認は日本だけ。障害を理由にした不当な差別だと考えている」 RBCの取材に対し、ピーチ・アビエーションは「車いすを利用している方の搭乗案内について、ホームページ上の表記に分かりづらい部分があった。今回の対応は社内規定に沿ったものだったが、丁寧な事前説明ができていなかった」と陳謝しました。 そのうえで、バッテリーを目視確認できない電動車いすを預けられないとする規定を見直す必要があるかについては、現時点では回答できないとしています。 林さんと佐藤さんは、ピーチアビエーションの今回の対応について国土交通省に報告し、障がい者の搭乗に関する対応の改善を求めていくことにしています。
琉球放送