「見るのもツラい」…能登半島大地震「『泣き砂の浜』と呼ばれた景勝地が一変」無残なゴミだらけ写真
「見るのもツラいです。崩れ落ちた土砂の向こうには、遊歩道や洞窟もあったんですが……」 「見るのもツラい」…能登半島大地震「『泣き砂の浜』と呼ばれた景勝地が一変」無残なゴミだらけ写真 変わりはてた海岸を見ながら、以前はそこでサーフィンを楽しんでいたという女性が嘆く。 石川県輪島市にある琴ヶ浜。砂浜を歩くと「キュッキュッ」と心地よい音がすることから「泣き砂の浜」と呼ばれる景勝地だ。だが今年1月に起きた能登半島大地震で、美しい風景は一変する。崖から大量の土砂が砂浜に落下。津波などの影響なのだろう、多くの漂流物も打ち上げられゴミだらけとなってしまったのだ。 大地震の被害を受けた能登半島の観光地は琴ヶ浜だけではない。 ◆「トトロ岩」や「白米千枚田」も 「休みの日に(店を)開けようという話もあったんですが……。ここは被災地で、個人のボランティアも入れません。事態が落ち着くのを待つしかない」 石川県志賀町で土産物店を併設する飲食店関係者が、諦めぎみに話す。同町の海岸で有名なのは、日本海の荒波により自然にできた「巌門(がんもん)」と呼ばれる迫力ある絶壁だ。石川県内でも有数の観光地で、震災前は「能登金剛」と呼ばれる海岸線に沿い遊覧船が運行していた。ところが――。 「志賀町では地震で2人が亡くなり、現在でも500人以上が避難生活を強いられています。そんな状況で『巌門』を訪れる観光客はおらず、駐車場は閉鎖されたままです。もちろん遊覧船も動いていません」(地元住民) 海に突き出た岬「関野鼻」、国道249号線の人気スポット「権現岩(通称・トトロ岩)」、例年は冬から春にかけライトアップされる「白米千枚田」……。能登半島の名所は、いずれもヒビが入り一部が倒壊するなどの被害を受けている。 能登半島大地震の発生から間もなく2ヵ月。景勝地が震災前の人々を魅了した姿をとり戻し、大勢の観光客で賑わうには、まだしばらく時間がかかりそうだ。 取材・撮影:川柳まさ裕(記者)
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