「チンピラを従え、スタッフに中国語で怒鳴り…」「看板を壊された」 那須焼死体事件、被害者夫妻が抱えていた多すぎるトラブル
チンピラを従え…
この逸話だけでもなかなかのものだが、近所を回れば同様の話は盛りだくさん。そしてご本人よりも聞こえてくるのは、妻の“評判”であった。 「ブランド物っぽい派手な服装をしていました。顔も怖い。で、夜になると道に立って、店の従業員を監視していましたね。横にはチンピラ風の若い男を従えていましたよ」(別の近所の飲食店店主) 「毎夜、店の見回りに来ていました。で、スタッフやバイトにぎゃあぎゃあ怒鳴るんです。“暇なら呼び込みをしろ”なんてね。時々は中国語らしき言葉も交じっていましたね」(飲食店の従業員) そしてこの妻と近所の店がトラブルになり、訴訟にまで発展していたというから穏やかではない。 「数年前、宝島さんのホルモン焼屋の近くに、うちが店をオープンさせたんです」 と振り返るのは、さる焼肉店のオーナー。 「それで向こうの店の売り上げが落ちちゃったんですよね。奥さんから“すべてあなたのせいよ”と言われて。それからけんかを吹っ掛けられるようになりました。例えば、向こうの看板でうちの店の看板をぶっ壊したり……」
“早く自分の街に帰れ!”
こうしたトラブルが相次ぎ、オーナーは昨秋、宝島さんの会社と妻を提訴。訴状には、オーナーの店の従業員を妻が「バカ」「アホ」「痴漢」などと罵倒したり、オーナーの店に客が入ろうとすると、「まずいよ」「こっちの方がいいよ」と声をかけるなどの迷惑行為をした、との指摘もある。 「一度、奥さんに頭を下げに行ったことがあるんですよね。“仲良くしましょう”と。そしたら逆に“早く自分の街に帰れ!”なんて毒づかれましたよ」(同) 何とも強烈である。 4月21日、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、遺体を現場に運んだとみられる車の所有者を逮捕。この平山綾拳(りょうけん)容疑者(25)は「先輩に頼まれて貸した」旨の供述をしているという。 なぜ宝島さんは殺害されたのか。そしてどんなトラブルが原因だったのか。真相究明が待たれる。
「週刊新潮」2024年5月2・9日号 掲載
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