【ハム大手4社が回答】ハム・ソーセージなど加工肉に指摘される「発がん性リスク」と「亜硝酸ナトリウムの添加」に対する見解
WHOのIARCの評価についての見解
亜硝酸ナトリウムを加工肉に添加することについての見解はどうか。 日本ハムは、「食品安全委員会の見解に基づき、IARCの発表を理解しています」(日本ハム広報IR部)と、IARCのグループ分類に対する見解をもって回答とした。 その他、3社の回答は次の通りである。 「食品添加物には一生のあいだ食べ続けても害がない量が設定されており、それをもとに法的に使用量が定められています。弊社では自主基準を設け必要最小限の使用量としています」(伊藤ハム米久ホールディングス広報IR室) 「亜硝酸ナトリウムの使用につきましては、ハムソーセージの保存や品質保持において重要な役割を果たしており、食品衛生法にて国が人の健康を損なう恐れがないと定めた基準に従って使用しております」(プリマハム総務・広報部) 「国が定めた規格基準に則り製造販売を行っております。国の規格基準は、国民全体の食品の安全性を守る観点から、科学的知見に基づいて定められており、極めて信頼性の高いものと判断しております」(丸大食品総務人事部総務課)
WHOはIARCの評価について、「加工肉を一切食べないよう求めるものではなく、加工肉の摂取を減らすことで大腸がんのリスクを減らせることを示したもの」とする見解を示している。 「リスクを知ったうえで、摂取量や頻度を見直したり、加工肉を食べる場合にも『無塩せき』の商品を選んだりすることも考えるべきだと思います」(大西医師) 食が健康のもととなるからこそ、リスクへの意識を高めたい。 (前編〈【ハム大手4社の加工肉】国際がん研究機関の発がん性分類「グループ2A」の亜硝酸ナトリウムを含む123商品の実名リスト〉から読む) ※週刊ポスト2024年9月20・27日号