日本の新紙幣、原料はネパールの山脈からも 両国の経済に貢献
地域への貢献
新紙幣の発行に伴ってミツマタの需要は増大しており、新紙幣の方が旧紙幣よりも原料の使用量が多いようだと松原社長は指摘する。 国際貿易データのデータ視覚化サービスOECによると、2022年の時点で紙製品や紙の廃材(紙幣に使われるミツマタ以外の製品も含む)は、ネパールから日本への輸出品の9%強、120万ドル相当を占めた。 松原社長によると、ミツマタの収入は、ネパールの集落に新たな収益源をもたらした。この成長産業のおかげで同社と提携する村落に新たな施設やインフラが建設され、農家の経営が安定したと同氏は言う。 16年からは国際協力機構(JICA)の補助金が入るようになり、生産の拡大が可能になったという。 ネパールのミツマタがなければ、日本の新紙幣は発行できなかっただろうと松原社長は話している。