【アカデミー賞速報】長編アニメーション賞は「君たちはどう生きるか」、宮崎駿が21年ぶり受賞
第96回アカデミー賞でスタジオジブリ作品「君たちはどう生きるか」が長編アニメーション賞を獲得。日本からの受賞は同じく宮崎駿が監督を務めた「千と千尋の神隠し」以来、21年ぶりとなる。 【動画】英題は「The Boy and the Heron」、英語版の予告はこちら 吉野源三郎の同名小説からタイトルを借りた「君たちはどう生きるか」は、第2次世界大戦下の日本、母を火事で亡くした少年が不気味な青サギに導かれ、生と死が入り交じる異世界に迷い込むファンタジー。宮崎の監督作がアカデミー賞にノミネートされるのは、「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「風立ちぬ」に続く4度目だ。引退を撤回し制作した10年ぶりの長編「君たちはどう生きるか」で、このたび2回目の受賞を果たした。なおロサンゼルスで行われている授賞式に受賞者の宮崎とプロデューサーの鈴木敏夫は出席しなかった。 日本では予告やあらすじを事前に明かさない一切宣伝なしという異例の方針が話題となった本作。英題は「The Boy and the Heron」で、海外ではアニメーション作品として初めてトロント国際映画祭のオープニングを飾り、北米ではGKIDS Films配給のもと2023年12月に2205館で封切られた。北米市場のオープニングは3日間で約1297万ドル(約19億円)を記録。オリジナルの日本映画として初めて北米週末興行収入ランキングの首位を飾った。 英語版の吹替キャストはクリスチャン・ベール、デイヴ・バウティスタ、ジェンマ・チャン、ウィレム・デフォー、福原かれん、マーク・ハミル、ロバート・パティンソン、フローレンス・ピューら。北米では動員を後押しするような好意的なレビューが多く、賞レースでも注目を集め、1月には第81回ゴールデングローブ賞で日本の作品として初めてアニメ映画賞を受賞した。 国内では封切りから8カ月近く経った現在も全国公開中。声優には山時聡真、菅田将暉、柴咲コウ、あいみょん、木村佳乃、竹下景子、風吹ジュン、阿川佐和子、大竹しのぶ、滝沢カレン、國村隼、小林薫、火野正平が名を連ね、木村拓哉が特別出演した。久石譲が音楽を手がけ、米津玄師が主題歌「地球儀」を書き下ろしている。 映画ナタリーでは引き続きアカデミー賞の受賞結果を速報でレポートする。 ※宮崎駿の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記 ■ 第96回アカデミー賞 長編アニメーション賞 ★「君たちはどう生きるか」 「マイ・エレメント」 「ニモーナ」 「ロボット・ドリームズ」 「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」 ※★印が受賞作品 (c)2023 Studio Ghibli