チャールズ国王、公務を再開 がんセンターで患者たちと闘病体験を語り合う
がんの診断を受けたことを今年2月に公表、治療のために公の場所から遠ざかっていたチャールズ国王。現地時間4月30日(金)にカミラ王妃とともに公務を再開した。 【写真】チャールズ国王とアン王女の、心温まるロイヤル兄妹ショット
この日国王はがん研究所とがんを専門に治療する病院を訪問。出迎えた女の子から花束を受け取った。普段は王妃だけに渡されることの多い花束だが、この日はお見舞いの意味を込めて国王にも渡された。国王は嬉しそうに花束に顔を寄せると、周辺に集まった人に手を振ってから建物の中に入っていった。
国王と王妃は施設を見学し、専門家や患者たちと対面。がんの早期発見の重要性について話をし、患者に対する支援方法などについて学んだという。
患者たちと個々に言葉を交わす場面もあった。新聞「デイリーメール」の王室レポーターによると、ある女性患者とは告知を受けたときのことを語り合った。国王は女性の手をとり「(がんを告げられるのは)どんなときでもショックなものだ」と言葉をかけていたという。
また今の体調を聞かれると「大丈夫だ。ありがとう、まずまずだ」と答えていた。放送局「ITV」の王室レポーター、クリス・シップによると「多くの患者は自分のこれまでの経験や、今置かれている状況を国王が理解していることに個人的なつながりを感じたと言っていた」。
今回の訪問は国王がエリザベス女王から引き継いでパトロンを務めているがんの研究機関「キャンサー・リサーチU.K.」の活動を支援することが目的。国王自身の闘病とは関係ないが、国王や皇太子妃ががんと向き合っている今、この病気に関する意識を改めて高めるための公務は再開にふさわしいものだったと言えそう。