都道府県別「厚生年金と国民年金」受給額に最大で4万2000円の差あり。一覧で平均額を見る
都道府県別の国民年金受給額
老齢基礎年金の受給額は全国平均で月5万7700円です。都道府県別の受給額を見ていきましょう。 ●受給額上位の都道府県 老齢基礎年金の受給額を都道府県別に比較すると、上位10位以内は次の通りです。 ・富山県:6万1220円 ・福井県:6万532円 ・島根県:6万497円 ・長野県:6万262円 ・石川県:6万170円 ・新潟県:6万113円 ・香川県:6万25円 ・岡山県:5万9891円 ・鳥取県:5万9770円 ・三重県:5万9675円 上位10位以内は、中部地方の日本海側や中四国地方の都道府県が中心です。 老齢厚生年金と異なり、3大都市圏の都道府県の名前はありません。 ●受給額下位の都道府県 老齢基礎年金の受給額を都道府県別に比較すると、下位10位以内は次の通りです。 ・沖縄県:5万2837円 ・青森県:5万5369円 ・大阪府:5万5463円 ・和歌山県:5万6067円 ・高知県:5万6268円 ・京都府:5万6525円 ・東京都:5万6584円 ・福岡県:5万6622円 ・大分県:5万6685円 ・北海道:5万6723円 老齢厚生年金とは異なり、下位10位以内には東京や大阪、京都、福岡などの都市圏の都道府県が入っています。 一方、厚生年金の受給額で下位1位と2位の青森県や沖縄県は、老齢基礎年金の受給額でも低位です。 ●受給額の差は8383円 受給額の最も多い富山県(6万1220円)と最も少ない沖縄県(5万2837円)を比較すると、その差は月額で8383円です。 厚生年金と比較した場合、受給額の差は少なめです。 ただし、老齢基礎年金だけで生活するのは、受給額の最も多い富山県でも難しいでしょう。公的年金以外の資金準備が必要です。
まとめにかえて
全国平均の年金月額は老齢厚生年金受給者は14万7360円、老齢基礎年金受給者は5万7700円ですが、都道府県別に見ると大きく異なります。 老齢厚生年金の受給額は、大企業の多い都市圏の都道府県が上位になる一方、下位には地方の県が入ります。 一方、老齢基礎年金については都市圏優位とは言えない状況です。居住地の平均受給額を確認して、老後の生活設計を立てるときの参考にしてください。
参考資料
・厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
西岡 秀泰