「収録中に動悸がし始めて…」男性更年期と診断されたヒロミ、治療を経験して気づいたこと
女性の閉経前後の更年期症状は広く知られているが、男性にも同様のものが起きることはあまり認知されていない。テストステロンの減少で中高年男性の6人に1人がなるといわれる更年期障害。実際に体験した人たちに話を聞いてみた。「気力がわかない」「カッとなって暴力」etc…。中高年の6人に1人が苦しんでいるという「男性更年期障害」の実態とは?
テレビの収録中にこのまま倒れるかもしれないと思った
芸能人も例外ではない。タレントのヒロミ氏は’22年に朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)で自身が男性更年期と診断されたことを明かし、大きな話題となった。当時の症状についてこう話す。 「僕はあまり汗をかくほうではないんだけど、50歳を過ぎた頃に、やけに汗をかいたり、動悸がするようになった。ネクタイをつけると息苦しいし、それまで感じたことのないぼんやりとした不安が生じるようになって、『なんだろう、これ?』というのが始まり。 子供の頃、朝礼で並んでいるときにふらつくことってあったじゃない? あの感じに似ているかな。何が不安なのか自分でもわからず戸惑っているうちに、どんどん胸がドキドキしてくる。テレビの収録をしている最中に動悸がし始め、『このまま倒れてしまうかもしれない』と恐怖を覚えたこともある」
不調を感じる頻度が増え病院へ
不調を感じるのは決まって仕事中だったという。 症状には波があり、一時的な不調を乗り越えれば治まっていたが、その頻度や強さが少しずつ悪化傾向にあったため病院へ行くことを決意した。 「同世代の男同士で話していたら、『それ更年期だよ』って言う人がいて。僕は詳しくないけど、ママ(妻の松本伊代)が通っている病院がホルモンの検査や治療をしてくれるというから一緒に行ったんです。そこで男性ホルモンの数値が落ちていることがわかり、男性更年期だと診断された。塗り薬で治療を始めたら、みるみるよくなっていきましたよ。心臓が悪かったらどうしようと心配だったから、原因がわかってホッとしたね」