〈サニーレタス・グリーンリーフ・サラダ菜〉特徴を知ってもっと美味しく!使い分けのポイントは?
レタス類の総称を和名で「ちしゃ」といいます。フリルレタス・サニーレタス・サラダ菜など、ちしゃには多くの種類がありますが、使い分けするポイントがあるのを知っていますか? 管理栄養士がおすすめするレタスの使い分けポイントについて解説します。 〈写真〉サニーレタス・グリーンリーフ・サラダ菜…特徴と使い分けのポイント レタスの語源は、ラテン語の「Lactuca」といわれ、レタスから出てくる白い液状のサポニン様物質が乳に似ていることから「乳」を意味する「Lac」が由来となっています。 和名の「ちしゃ」も「乳草」が転じたものといわれています。 ちなみにこの白い液体は、ポリフェノール類の一種で、空気に触れると酸化してピンク色を帯びます。食べても問題ありませんが、気になる場合は取り除きましょう。 ちしゃは、大きく分けると「玉ちしゃ(ヘッドレタス)」、「葉ちしゃ(リーフレタス)」、「かきちしゃ(カッティングレタス)」、「立ちちしゃ」などに分類されます。 ■加熱してもパリパリ玉ちしゃ 玉ちしゃとは球体に結球するちしゃのこと。レタスやサラダ菜などがあり、加熱してもパリパリの食感を楽しめる特徴があります。 レタス: クリスプヘッド型 パリパリとした食感をしていることから「クリスプ」と分類されています。全体の96%が水分。さっと加熱しても歯ごたえが残るため、チャーハンやスープなどにも向いています。 サラダ菜:バターヘッド型 バターを塗ったようにつややかな表面をしていて色は濃いグリーンをしています。ほんのりとした甘みがあり、やわらかいため、付け合わせやサンドイッチに向いています。ほかのちしゃよりカルシウムやビタミン類が多く含まれています。 ■サラダにするなら葉ちしゃ 葉ちしゃとは、葉が結球しない非結球型のちしゃで、縮れたやわらかい葉と茎のあたりはしゃきしゃきとしているところが特徴。緑黄色野菜に分類されています。サニーレタス、グリーンリーフ、フリルレタスなどがあり、ちぎってサラダにするなど生食がおすすめです。 サニーレタス:かすかな苦味があり、玉ちしゃよりも10倍ものβカロテンを含んでいます。 グリーンリーフ:別名グリーンカール、カールレタス。サニーレタスよりも苦味が少ない特徴があります。 フリルレタス:葉先がギザギザとしており、やや厚くシャキシャキとした食感で。 ■包んで食べるならかきちしゃ かきちしゃとは、茎が長く伸び、下の葉からかきとって収穫するちしゃで、サンチュが有名。 サンチュ:和名で包み菜とよばれるほど、葉がしっかりとしていてしなやかなため、手のひらで具材を包みながら食べやすく、焼き肉などを包む食べ方に向いています。栄養的には脂質の消化を助ける作用があるとされています。1枚ずつばらばらにされてパックされて売られていることが多いです。 ■シーザーサラダなら立ちちしゃ 立ちしゃとは、ゆるく結球していて葉が平らでしっかりとしているちしゃで、ロメインレタスがあります。レタスの一種でありながら加熱にも強いため、スープや野菜炒め、パスタなどにもおすすめです。 ロメインレタス(コスレタス):シーザーサラダに使われる品種。ほろ苦さの感じる味をしており、葉は厚くしっかりとしているため、加熱調理にも向いています。 レタス類のそれぞれの特徴に合わせればいつものお料理ももっとおいしく!最近ではたくさんの種類が出回っているので、上手に使い分けしたいですね。 参照: 「やさい(幻冬舎)」 「からだにやさしい旬の食材 野菜の本(講談社)」 「野菜まるごと事典(成美堂出版)」 ライター/大槻万須美 管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)