スキーアイテム買う前チェック! ショップ店員に学ぶ最高のスキーシーズンを迎えるための準備術【vol.11 バックカントリースキー編】
山を登るためにかかとが上がるビンディングを装着
次に見るべきはビンディング(金具)です。バックカントリースキーは、ビンディングもゲレンデ用よりも軽いのだそう。登る、歩くという動きがしやすいことが特徴ですが、なんといっても“かかと”が最大のポイント。クロスカントリーのビンディング同様、かかとが上がるつくりになっています。 「バックカントリースキーでは、現在、テックビンディングというビンディングが主流になってきました。ウォークモード、滑るモードを切り替えられるなど、通常のゲレンデ用より機能が多いです。かかとの固定の方式などにより、タイプも価格も変わってきます」(下山さん) 今までゲレンデ用のビンディングしか知らなかったので、かかとが上がるタイプはかなり衝撃的でした。確かにこれなら歩きやすそうです。 「テックビンディングじゃないと行けないような山もあります。もちろんゲレンデも滑れるので、バックカントリースキーに興味が湧いて迷っているという人には、最初からこちらのビンディングを選ぶという選択肢もあります」(下山さん) 将来、山スキーに目覚めるかも! という人はこちらのビンディングも視野に考えていきたいですね。
スキー用品店に並ぶ太めの板がバックカントリー用!
次に教えてもらうのはスキー板です。スキー用品店で太く、幅が広いスキーが並んでいるのを見たことはありませんか? あれこそバックカントリーを滑る人が使うスキー板。まずはスキー板の中央のセンターと呼ばれる部分のサイズをチェックしてほしいと下山さんは話します。 「ゲレンデ用の一般的なモデルはセンターの長さが68-74mmくらいです。バックカントリーやパウダースノー用は 90mm~100mmが基準で、100mmを超える太いタイプも出ています」。 ふわっとした浮遊感を味わえるというパウダースノー用など、バックカントリーに対応するスキー板は幅が広いのが特徴。その分、浮力があって深い雪にも沈みにくいんです。 「ほかにはやや細めで軽い『ツアー用』もあります。歩くことが多い人はツアー用を選ぶといいでしょう」 スキー板も、自分のやりたいスタイルに合わせセレクトする必要があります。石井スポーツにあるスキー板には、パウダー、オールマウンテン、ツアー、フリースタイルのどのスタイルに適しているかを星評価で教えてくれるラベルが貼られています。こういった、お店の情報も参考になりますね。 今回は、奥深いバックカントリースキーのアイテムについて簡単に紹介しました。ちょっとマニアックだけどスキー好き、山好きにはたまらない魅惑の世界です。整地されていない場所を滑るのでスキー技術も山の知識も必要ですが、一度は体験してみたい憧れのジャンルといえます。
半澤則吉