球団ワースト13戦連続3得点以下でも勝った 今季初1番の長野久義右前打で今季25戦目で初の初回先頭出塁…担当記者が見た
◆JERA セ・リーグ DeNA1―2巨人(27日・横浜) 巨人が主砲の13試合ぶりの一発でDeNAを下した。2回に岡本和真内野手(27)が、左翼席へ先制の4号ソロ。12日の広島戦(東京D)以来となるアーチを手始めに、この回2点を奪うと、開幕2軍スタートで今季初先発の横川凱投手(23)が5回3安打無失点と好投し、今季初勝利を挙げた。球団ワーストの13試合連続3得点以下と打線はまだ復調途上だが、救援陣も意地を見せて接戦をものにした。 【動画】阿部監督が丸佳浩、長野久義に“右打ち”でノック 球団史上ワーストの13試合連続3得点以下。それでも2―1で勝った。阿部監督は「今日のミーティングでも(選手に)言ったんだけど、そんなに簡単にポコポコ打てるもんじゃない。そこをみんなで我慢してやるしかないので」と明かした。今は耐える時だ。 この13試合で計20得点、1試合平均1・5得点も、投手陣の踏ん張りで5勝5敗3分けの勝率5割と踏みとどまっている。打線は12安打で2得点の試合もあれば2安打で3得点の日もあった。どう点を取るか。打線は水ものとされる中、ただ打つだけではなくバントやチーム打撃など細かい部分の精度向上が打開策の一つになると見ている。 バント成功率6割(企図数35、成功21)はリーグ最低。課題改善へ試合前練習で各選手が川相コーチの助言も受け、入念にバント練習する姿がある。フリー打撃でも進塁打を意識し意図的に右方向への打球を連発する選手も。試合の中で流れを重視する阿部監督。バントなどやるべきことを着実に積み重ねることで状況は好転するはずだ。 今季初めて1番スタメンの長野が初回に右前安打で出塁した。得点にはつながらなかったが、開幕から25試合目で初の1番打者の初回出塁。重い扉が開いたのはプラス材料だ。今季の巨人は初回が計4得点で8、9回と並ぶイニング別ワーストタイ。これも得点力不足の一因といえるかもしれない。相手先発投手の立ち上がりをいかに攻められるかも、打線の状態アップのポイントになりそうだ。 この13試合中、阿部監督がオコエや門脇らに打撃の実演指導をして助言する場面もあった。投手陣の奮闘に応えるべく、野手陣は必死にもがいている。全員で試行錯誤してトンネル脱出した先に打線で勝つ試合が必ず訪れる。そう信じて前に進みたい。(巨人担当キャップ・片岡 優帆)
報知新聞社