温泉の効果、データ収集 金大、加賀市「健康観光」企画始動
金大と加賀市が連携して取り組む健康観光(ウエルネスツーリズム)プロジェクトのキックオフ座談会は12日、加賀市の山代温泉旅館組合で開かれた。関係者は今年度から、温泉が体に与える良い影響を科学的に解明するため、基礎データを収集して調査を始めることを申し合わせた。 金大先端観光科学研究所の堤敦朗所長、融合研究域の野村章洋教授と山代温泉の旅館関係者、市職員らが出席した。基礎データは旅館や総湯の観光客、市民の協力を受けて収集する。温泉入浴や食事、マッサージ、伝統工芸体験、自然景観をパッケージにして、血液や唾液、脳波などを測定して調べる。今年度に予備調査、来年度から本格調査を始める。 内閣府の採択を受けた地域中核イノベーション創出強化事業として進め、市イノベーションセンターに開設した金大加賀サテライトを活用する。堤所長は「加賀の観光資源の魅力を科学的に裏付け、地域の活性化に生かしたい」と話した。