年金を年間240万円(月額20万円)以上受け取っている人の割合は何パーセント?一覧表でチェック
年金額を可能な限り増やす方法3つ
年金額を増やす主な方法は、以下の3つです。 ・年金の繰下げ受給 ・企業年金や私的年金の活用 ・厚生年金保険の加入延長 年金額を増やすには、受給を遅らせたり自分で年金をつくったりする方法があります。また、より長い期間働けば、その分支給される年金額を増やせます。ぜひ挑戦しやすい方法で、受け取れる年金を増やしてみましょう。 ●年金の繰下げ受給 年金を繰下げ受給することで、繰下げた期間分だけ年金を増額できます。年金の繰下げ受給とは、年金の受給を遅らせる代わりに、増額した年金を受け取ることができる制度です。 1ヶ月繰下げするごとに0.7%の年金が増額されます。最長で75歳まで繰下げできるため、最大84%の増額が可能です。 年金の繰下げをする際は、繰下げした期間まで生き続けなければ、たとえ年金額が増えても一切受け取れません。繰下げを検討する際は、健康にも留意しながら決めるとよいでしょう。 ●企業年金や私的年金の活用 企業年金や私的年金を活用すれば、受け取れる年金額を増やせます。日本の年金制度は2階建ての仕組みになっていますが、企業年金や私的年金は任意に加入するため「3階部分」とされています。 企業年金は、企業が掛金を拠出して運用する年金です。掛金の負担なく年金を上乗せできるのが特徴です。企業年金には、以下の2種類があります。 ・確定給付企業年金(DB):給付内容があらかじめ決まっているもの ・企業型確定拠出年金(DC):運用結果によって受給金額が変わるもの 企業年金を導入している企業に勤めている人は、活用を検討しましょう。 また、私的年金の活用も有効です。自分で公的年金とは別に年金を用意すれば、収入の柱を複数本つくれます。主な私的年金制度には、以下のようなものがあります。 ・iDeCo:自分で掛金を積立して運用する。掛金が全て税控除の対象となるほか、受取時にも税制優遇がある。 ・個人年金保険:自分で掛金を拠出して年金をつくる保険商品。 ・国民年金基金:自営業やフリーランスなどの第1号被保険者のみが使える年金の上乗せ制度。月額6万8000円まで掛金を拠出できる。 特に厚生年金に加入できず年金受給額が少ない個人事業主は、私的年金での上乗せが必須です。制度を上手に活用して、年金額を増やしましょう。 ●厚生年金保険の加入延長 厚生年金保険の加入期間を延ばすことで、老齢厚生年金の受給額を増やすことができます。厚生年金保険は、70歳まで加入できます。 定年退職後も70歳まで働くことで厚生年金保険に加入し続けられるため、受け取れる年金額を増やせるのです。 厚生年金を増やす目的で定年後も働く場合、厚生年金保険に加入できる事業所で働かないと、年金額は増やせません。再就職先は厚生年金保険が適用されている事業所を選ぶようにしましょう。 また、在職老齢年金制度にも注意しましょう。在職老齢年金は65歳以降も働く場合、年金受給額と収入が50万円を超えると年金の一部・全部が支給停止される制度です。 せっかく加入を延長しても年金がカットされてしまってはもったいないです。再就職後の収入は在職老齢年金が適用されない程度に抑えるとよいでしょう。