渋野日向子が2028年ロス五輪でソフトとの“共闘”に意欲「そのためにも早く勝ちたい」
渋野日向子が22日、地元・岡山市で開催した自身主催の「渋野日向子杯 第3回岡山県小学生ソフトボール大会」終了後に取材に応じ、2028年ロサンゼルス五輪出場への意欲を語った。 【写真】始球式で快速球を投げ込むシブコ 小学生時代に熱中したソフトボールは、ロサンゼルスで2大会ぶりに五輪種目として復帰する。ソフトボールの日本代表が金メダルを獲得した21年の東京五輪で、渋野は最後までゴルフ代表の座を争ったが、惜しくも出場を逃した。それだけに、4年後の“ゴルフとソフトの共闘”に向けて、モチベーションは高まっている。 「五輪に出るためには、1試合1試合がすごく大事になる。1年1年を悔いが残らないように過ごしたいし、やっぱり早く勝ちたいです」 米ツアーに主戦場を移して3年目の今季は「全米女子オープン」で2位、その3週間後の「KPMG全米女子プロ」では7位に入り、メジャーでの強さを改めて発揮。ポイントランキング64位でシード復帰を決めた。 だが、25試合に出て、トップ10入りはその2試合だけ。特にシーズン序盤は予選落ちが続くなど苦しんだ。その反省を生かして、来季は開幕からアクセルを踏み込んでいくことを宣言。世界を驚かせた19年「AIG女子オープン」(全英)以来となるツアー2勝目を貪欲に狙っていく。 「シーズンに入って徐々に調子を上げていけばいいとは思うけど、スタートダッシュも大事。そこをしっかり頑張りたいですね。毎年、シーズンインすると準備が全然できていない、自信がないなと思うことが本当に多い。このオフはしっかりやり切って、自信を持ってシーズンインできるようにしたいですね」 年末年始は地元でゆっくり過ごし、年明けから始動。海外で合宿も行い、体をいじめ抜く。スタッツなどはほとんどチェックしていないというが、今季ドライビングディスタンスが256.06ヤードで98位だった飛距離アップ、100ヤード以内のショットの正確性を高めることなどをオフの課題に掲げ、「重点的にやりたいところは全部。ゴルフも体もすべて。めちゃくちゃ基礎から作っていきたい」と底上げを目指していく。 来季の米ツアーには日本から新たに今季年間女王の竹田麗央、22~23年の女王・山下美夢有、さらに明愛、千怜の岩井姉妹が参戦。日本勢は総勢13人と一大勢力になってきた。日本人同士の優勝争いも増えていきそうなことも、渋野のやる気スイッチを押す。「素晴らしい選手ばかりが来るので、すごく刺激になる。自分ももっと頑張らんといけん」と力を込めた。 最新の世界ランキングは66位で、9位の古江彩佳や14位の山下美夢有など、日本勢11人が自身の上にいる状況。プロ8年目となる25年シーズンは、ロス五輪につながる挑戦の始まりでもある。(文・臼杵孝志)