昨秋ドラフト指名漏れの“ミスターゼロ”中大1年生・東恩納 圧巻デビューで初星 6回1/3無失点「全部抑えられるよう」
「東都大学野球、中大4-2駒大」(10日、神宮球場) 2回戦3試合が行われ、中大が駒大に逆転勝利し1勝1敗とした。1年生の東恩納蒼投手(沖縄尚学)が2番手でリーグ戦初登板し、6回1/3を3安打無失点、7三振と好投。デビュー戦で初勝利を挙げた。青学大は国学院大に2連勝。亜大も日大に連勝し、勝ち点を取った。 【写真】デビュー戦で初勝利を挙げた東恩納 眉毛が凛々しすぎる 神宮の夕風が高校時代と変わらぬポーカーフェースに触れる。「大学野球の独特の応援も味方に付けました」。東恩納が圧巻デビュー。“ミスターゼロ”の本領発揮だ。 スタンドの声が聞こえるほど冷静だった。三回に2点を先制され、なおも2死三塁のピンチで登場。駒大・角田を武器とする縦軌道のスライダーで空振り三振に仕留め、上々の発進を決めた。 四回以降も安定した投球で、六回にチームが逆転。九回は2死一、二塁のピンチにも「最後、三振で取りたい」とプランを描き、代打・秋川をスライダーで空振り三振。「自分のイメージで投げられた」と納得顔だ。 昨夏は沖縄大会から甲子園で失点するまで、47回1/3を連続無失点という世代屈指の好投手。清水監督は今後、先発でも起用する方針だ。「全部抑えられるように」。昨秋ドラフトで指名漏れを経験。4年後のプロ入りを目指し、戦国東都の主役へと駆け上がる。 ◆東恩納 蒼(ひがしおんな・あおい)2005年7月24日、18歳。沖縄県出身。174センチ、75キロ。右投げ右打ち、投手。小2から軟式の仲井真ライオンズで野球を始め、仲井真中時代は硬式の那覇ボーイズに所属。沖縄尚学では1年秋から背番号「12」でメンバー入り。高校日本代表に選ばれU-18W杯の世界一に貢献。最速147キロ。