ドラマ『滅相も無い』に出演する（上段左から）中川大志、染谷将太、上白石萌歌、森田想、堤真一、（下段左から）古舘寛治、平原テツ、中嶋朋子、窪田正孝

　劇作家／演出家の加藤拓也が初めて連続ドラマで全話脚本・監督に挑み、演劇と映像を交差させた完全オリジナルのSFヒューマンドラマ『滅相も無い』が、MBSとTBSにて4月16日より毎週火曜深夜に放送されることが決定。“穴”を信仰する団体の教祖を堤真一、8人の悩める男女を中川大志、染谷将太、上白石萌歌、森田想、古舘寛治、平原テツ、中嶋朋子、窪田正孝が演じる。併せて、ポスタービジュアルが公開された。 【写真】堤真一演じる教祖と中川大志、染谷将太、上白石萌歌、窪田正孝の8人の悩める男女の役ビジュアル 　本作は、第67回岸田國士戯曲賞、第30回読売演劇大賞演出家賞部門優秀賞、また世界を変える30歳未満として「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」に選出されるなど、舞台作家として注目を浴びる一方、映像でも、NHK『きれいのくに』で第10回市川森一脚本賞受賞、自身で監督脚本した映画『ほつれる』で三大陸映画祭で受賞するなど、演劇と映像を自由に行き来しながらめざましい功績を残し続ける加藤拓也が監督・脚本を務める完全オリジナルのSF群像劇。 　舞台は巨大な“穴”が現れた日本。入るか悩む8人の男女は、お互いの人生を語り合う―。 　日本に突如現れた、七つの巨大な穴。ビルより巨大な穴、雲を突き抜ける穴、都会の真ん中に現れた穴…。混乱し、対応に追われ、さまざまな調査が行われたが、穴の正体は分からないまま。やがて人々は、穴とともに暮らし始めた。穴に入る者も多く存在したが、しかし、帰ってきた者はまだ誰もいない。 　そして、穴を神とする者が現れた。名は、小澤（堤真一）といった。小澤は説く。「穴の中には救済がある」 　12月1日。リゾート施設に8人の男女が集まっている。川端（中川大志）、菅谷（染谷将太）、松岡（上白石萌歌）、青山（森田想）、渡邊（古舘寛治）、真吾（平原テツ）、井口（中嶋朋子）、そして岡本（窪田正孝）。彼らは小澤をリーダーとする団体の信者たち。小澤の説くルールでは、穴に入る前に、「なぜ入ろうと思ったか」を話し、記録しなければならないのだ。岡本が切り出す。「そろそろ、始めましょうか」。少しの緊張の中、一人目、川端が話を始める―。超常の中で打ち明けられる、8人のひそやかな人生の一部分。打ち明けた先で、彼らがたどり着く未来とは―。 　撮影は、演劇的手法と映像的手法をミックスした試みを多数取り入れて行われた。信者8人の会合シーンはロケーション撮影が行われた一方、それぞれの人生は全てスタジオセットのみで語られる。両親や友人など、語り手の人生にまつわる登場人物は、わずか6人のスタジオキャスト（秋元龍太朗、安藤聖、鳥谷宏之、中山求一郎、宮田早苗、安川まり）が全話を通して出演。約150役をこなし、セットチェンジ、早着替えもスタジオキャストが映像内で行うという、編集に頼らないリアルタイムでの場面転換を試みた。 　また劇伴音楽を担当するUNCHAINはスタジオセットで実際に本人役として出演してキャストの芝居に合わせた音楽を奏でており、オープニングはイラストレーター・若林萌が担当するなど、各界の新鋭クリエイターが集結した。 　中川は「加藤さんから頂く言葉の中にあるヒントを少しも逃さぬよう、そして巧みな共演者の皆様に飲まれぬよう、必死に過ごした時間はとても濃密で、ヒリヒリしました」、上白石は「生きていくなかで避けては通れない苦しみや葛藤と私たちはどう向き合っていくべきなのか、考えを巡らせながら演じました」、堤は「加藤拓也監督の独特の感性が詰め込まれた、とにかく不思議な作品なので、撮影に入るまでも悩む日々が続いたんですが、楽しく撮影することができました」と撮影を振り返る。 　染谷は「苦しかったり、苦かったり、つまづいたり、浮き足立ったり。人類の四苦八苦を見事に加藤拓也氏が1つの箱に閉じ込めて、それを穴へ突っ込んでくれました」、窪田正孝は「の人にとって都合のいい理由でいつでも入ることができる穴が存在したら人にはどんな心理が働くのか。清算したい過去、トラウマ、カルマ、人間の真髄が描かれた群像劇をお楽しみください」とコメントした。 　ドラマイズム『滅相も無い』は、4月16日よりMBSにて毎週火曜24時59分、TBSにて同25時28分放送（全8話）。 　キャスト、加藤監督のコメント全文は以下の通り。