WBOが井上尚弥との世界戦をキャンセルしたグッドマン陣営に詳細な診断書提出を命じる 従わない場合は指名挑戦権剝奪
世界ボクシング機構(WBO)は15日(日本時間16日)、左目上の裂傷により4団体世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(24日、東京・有明アリーナ)をキャンセルしたWBO世界同級1位のサム・グッドマン(26)=オーストラリア=陣営に対して、10日以内にけがの詳細な診断書を提出することを命じた。命令に従わない場合は指名挑戦権を剝奪する。 【写真】代役で井上尚弥に挑戦する金芸俊「日本選手を相手にするときはいつも一番簡単だった」 グッドマン陣営が11日にWBOに提出した報告書によると、グッドマンは4月11日まで実戦練習を禁止されており、試合に出場できるのは5月か6月と予想される。報告書ではグッドマンのWBO指名挑戦権の維持を要請した。 グッドマンは当初、昨年12月24日に有明アリーナで、4団体世界同級統一王者の井上尚弥(31)=大橋=相手に世界初挑戦する予定だったが、同14日に母国での最終公開スパーリング中に左目上をカット。4針縫う処置を受け、同日に興行自体の1カ月延期が発表された。さらに、今月11日の朝のスパーリングで再発し、14針縫う処置を受けたため、試合を断念。井上の挑戦者は同日、WBO11位の金芸俊(32)=韓国=に変更となった。 WBOはグッドマンがしっかりとした診断書を提出すれば、指名挑戦権を維持させる見込み。グッドマンはIBF1位でもあるが、IBFは日本時間14日に発表した最新の昨年12月度の世界ランキングでは1位を維持した。12月の試合結果が対象のため、グッドマンの試合キャンセルが反映されているのかは不明だが、オーストラリアメディアによるとIBFとWBOは指名挑戦権を維持させる予定だという。 プロ戦績はグッドマンが19戦19勝(8KO)、井上が28戦28勝(25KO)、金芸俊が25戦21勝(13KO)2敗2分け。