<チェリまほ>“触れた人の心が読める魔法”で同期・黒沢の好意がだだ漏れ! 初回から胸キュン不可避な2人のやりとりに「ドラマとはまた違った感動」「想像以上に良かった」の声
TVアニメ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(毎週水曜深夜0:00-0:30ほか、テレ東ほか/ABEMA・Huluほかで配信)の第1話が1月10日に放送された。“触れた人の心が読める魔法”を使えるようになった主人公の安達は、イケメンでエリートの同僚・黒沢から想いを寄せられていることを知る。初回の放送から胸キュンと切なさが同時に迫りくる展開に感情が大渋滞となった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】安達(CV.小林千晃)のパジャマ姿を妄想する黒沢(CV.鈴木崚汰) ■「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」とは 童貞のまま30歳を迎えたことで“触れた人の心が読める魔法”を使えるようになった主人公・安達清と、イケメンで仕事ができる同期・黒沢優一が繰り広げるラブコメディ。原作は「ガンガンpixiv」(スクウェア・エニックス)で連載されている豊田悠による同名漫画で、通称“チェリまほ”として知られている。2020年に赤楚衛二と町田啓太で実写ドラマ化、翌々年には劇場版も公開されたことで人気に火がつき、シリーズ累計発行部数280万部を突破した。海外翻訳版も出版されており、タイでもドラマ化されるなど、国内外で愛されている作品だ。 そんな「チェリまほ」がついにTVアニメ化。奥田佳子監督のもと、サテライトがアニメーション制作を手がけ、キャラクターデザインを「ハイキュー!!」シリーズの岸田隆宏が担当。安達役を「クールドジ男子」や「地獄楽」などでも主役を務める小林千晃、黒沢役を「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」や「Dr.STONE」でも活躍中の鈴木崚汰が務める。 ■“触れた人の心が読める魔法”で知った同期の意外な思い もしも、触れた人間の心が読める魔法が使えたら? 好きな人が自分のことをどう思っているかを確かめたり、ビジネスの場で相手の要望を読み取ったり……色々と使い道がありそうだし、考えただけでもワクワクする。でも、主人公の安達は違った。 童貞のまま30歳を迎えたことにより、突如として“触れた人の心が読める魔法”を手に入れた冴えないサラリーマンの安達。魔法の影響で日々聞こえてくるのはネガティブな心の声ばかり。気になる女性の心を覗き見ようとしても、そもそも触れることすらできず、全く使い道がない。 そんな安達はある日、会社の同期・黒沢が自分に抱く意外な感情を知ることになる。満員のエレベーターで身体が密着した瞬間、聞こえてきたのは「すげー近い」「すげー可愛い」「すげー好き」という黒沢の安達に対する溢れんばかりの恋心だった。 だが、安達には全くもって信じられなかった。なぜなら黒沢は爽やかイケメンで、かつ営業部のエース。誰よりも仕事ができ、女性社員にモテモテで上司の信頼も厚い。対して安達は会社でも目立たない存在で、部長にも体良く使われている。それなのになぜ俺を……? 安達は幻聴なのではと思い込もうとするが、そういうわけでもなさそうだった。 しかも、黒沢は性格まで完璧だ。誰に対しても気さくで親切。その日、夜遅くまで会社に残っていた安達のことも気にかけ、部長に押し付けられた大量の仕事を手伝ってくれた。それも下心ではなく、真面目な安達のことを本気で心配しての行動なのがいい。安達は黒沢に対して若干いけ好かないものを感じていたが、その心の声を聞いて本当に“いい奴”であることを実感した。 ■部屋に2人きり……お互いを意識する安達と黒沢が可愛い! 黒沢が手伝ってくれたおかげでどうにか仕事を終えた安達。しかし、終電を逃してしまい、仕方なく黒沢の家に泊めてもらうことに。そこでは、これまで知らなかった黒沢の一面が次々と見えてくる。 綺麗に片付けられた黒沢の部屋で見つけたのは、安達も好きな漫画だった。「昨日読み出したら止まんなくなっちゃって」と恥ずかしそうにする、会社とはまた違う黒沢に安達は好感を持つ。 また、意外にも妄想癖がある黒沢。安達に貸したパジャマも「安達に似合いそうだ」と思って黒沢が買ったものであり、なぜかサイズもぴったりだった。これには安達もどういう顔をしていいか分からず、黒沢がお風呂に入っている間に寝たふりを決め込む。すると、お風呂上がりの黒沢が近づいてきて……。 薄暗い部屋に2人きり。何があってもおかしくはないが、黒沢はスマホを取りに来ただけだった。30年間、恋愛経験のない安達はもはやキャパオーバー。一方の黒沢も好きな人の寝顔を前に心の余裕を失い、部屋を出た瞬間、床に座り込む。 お互いを意識しすぎて眠れなくなってしまう安達と黒沢。もう年齢的にはいい大人なのに、ピュアでウブな2人が可愛すぎる。 ■アニメならではの良さに原作ファンからも好評の声 次の日、安達は黒沢が作ってくれた完璧な朝食を食べて出社。「毎日食べにくる?」という黒沢の言葉に一瞬それもいいかもと思ってしまった安達だが、気持ちを知ってしまった以上そういうわけにもいかない。 会社でもしばらく黒沢と距離を置こうとする安達。しかし、黒沢が安達の仕事を手伝ってくれたお礼にと部長が焼肉店の優待券をくれたことで、またもや2人きりに。最初こそ気まずかった安達も、美味しい焼肉を食べたらどうでもよくなり、普通に食事を楽しむ2人。やっぱり黒沢は優しく、優待券の期限切れでお金が足りず困っている安達にすぐ気がつき、代わりに会計を済ましてくれた。 自分に向けられている感情を抜きにすれば、黒沢はただの良い同僚だ。魔法さえ使えなければ、黒沢の気持ちも知ることはなく、趣味も合うし普通に仲良くなれていたかもしれない。幸いにも黒沢は安達が心を読めることを知らないので、安達さえ気づかないフリをすれば、このままでいられる。 しかし、その瞬間に聞こえてきたのは「これでまた安達と飯に行く口実ができた」「すげー好き すげー幸せ 今日はもう帰りたくない 帰したくない」という黒沢の純粋な思い。安達はそれに対して本気で応えられないくせに、一瞬でもずるいことを考えてしまったことを反省し、すぐにお金をおろして黒沢に返す。安達も人がいいのだ。だけど、黒沢にとってはそれがショックで、安達に甘えてもらえないことが悲しい。寂しそうな黒沢の表情に安達も心を痛める。 先ほどまで胸キュン不可避な2人のやりとりが繰り広げられていたのに、思わぬ切ない展開に心が大渋滞となった第1話。原作の素晴らしさはもちろんのこと、実写ドラマの完成度も高かっただけにアニメはどうなるかと期待と不安が半々だったが、綺麗な映像と声優2人の感情を乗せた名演で生き生きと安達と黒沢のキャラクターが描写され、最後まで楽しく観ることができた。 放送後は原作ファンから「安達が動いてる~黒沢が喋ってる~ってドラマの時とはまた違った感動があり、とにかくめっちゃよかった」「想像以上に良かった。話の流れも、なんなら台詞もほぼ知ってるのに、ニヤニヤするし、切なくもなるのよ」「コミックはコミックのよさ、実写は実写のよさ、アニメはアニメのよさ、それぞれの魅力を活かして物語の世界観を深めていくのがすごい」という声も。ドラマに引き続き、早速好評を得たアニメで描かれる安達と黒沢の恋愛模様に今後も注目していきたい。 ◆文=苫とり子