先発の高橋宏斗＝東京ドーム（撮影・萩原悠久人）

野球の国際大会「プレミア12」は21日、東京ドームで2次リーグが始まり、1次リーグB組1位の日本代表がA組2位の米国代表に9―1と快勝した。 【写真】高橋宏斗、一回に自己最速タイの158キロ計測 22歳の若侍がリベンジのマウンドで快投を見せた。今大会2度目の先発登板となった高橋宏（中日）が、4回無失点でバトンをつないだ。米大リーグのスター候補たちから毎回の8奪三振で役目を果たし、「何よりゼロに抑えられてよかった」と胸をなでおろした。 「今年ラストの登板になる。悔いだけは残さないように」と臨んだ一戦で、圧巻の三振ショーを披露した。初回は、1次リーグで打率5割超のマット・ショーらを宝刀スプリットで三者連続三振。三回からは直球を決め球に変えて空を切らせ、四回1死一塁から二者連続三振で締めくくると拳を握った。 昨春のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）で世界一も経験した。今季は12勝を挙げ、防御率1・38で最優秀防御率のタイトルも手にした期待の右腕は、15日の1次リーグ韓国戦で4回2失点と精彩を欠いていた。 中5日での再登板。疲労を取ることを最優先にしながら、微細な指先の感覚を修正。米大リーグの公式サイトでも今大会の注目選手として取り上げられる中、「世界一へ、弾みをつけられるように」と意気込んでいたチーム最年少がしっかりと実力を示した。（川峯千尋）