ほんとうに脱出できないのは誰? 水ダウ・藤井健太郎が送る、衝撃のバラエティ『大脱出2』
「大脱出2」
公衆電話と壁に書かれたクイズ、揺れる部屋にドミノ倒し、鍵のかかった沢山の箱とその鍵がかけられたテディベアが入ったUFOキャッチャー、10個のサイコロが入った丼。それぞれの空間に芸人が2人ずつ閉じ込められている。そして、遠く離れているであろう無人島では、なぜかクロちゃん(安田大サーカス)が肩まで砂浜に埋まっている。 【写真】脱出できないのは誰? 水ダウ・藤井健太郎が送る、衝撃作『大脱出2』 突拍子もないように思える、この不気味な点と点同士がしだいに結ばれていき、この奇妙な世界全体の輪郭が明らかになっていく……。4月24日より、DMMTVにて『大脱出2』が配信されている。シリーズ前作『大脱出』はTBS『水曜日のダウンタウン』や『クイズ☆正解は1年後』の総合演出として知られる藤井健太郎がTBS以外ではじめて制作したバラエティ番組になる。各所より絶賛を集めた同シリーズが、さらにパワーアップして戻ってきた。
4つの空間にそれぞれ1000万円の現金
4つの空間のなかには脱出のための現金がそれぞれ1000万円ずつ用意されている。 クイズのある部屋に閉じ込められているのはさらば青春の光の森田哲矢と東ブクロ。用意された現金で購入したテレフォンカードで電話をかけて、持ち前の行動力と勘の良さを生かしながらクイズの正解を集めていく。じりじりと減っていくテレフォンカードの残り度数が緊張感を演出する。限られた時間のなかで端的に要求を伝える、森田の言葉の鋭さが目立つ。 小刻みに揺れ続ける部屋には、井口浩之(ウエストランド)とお見送り芸人しんいちの2人。ストレスフルな環境のなかで、ときに険悪な雰囲気になりながら、ただドミノを並べるしか手がかりはない。M-1チャンピオンとR-1チャンピオンの2人がその「扱われ方」への文句を無遠慮に吐きながら、ただうつむいてドミノを並べ続ける。「酔い」が伝わってくるような閉塞的な雰囲気が見事に映る。
手がかりを探す芸人たち
鍵のかかったたくさんの四角い箱に、鍵がくくりつけられたテディベアが閉じ込められたUFOキャッチャー。その並びにはUFOキャッチャー用のメダルを現金と換金するための機械。その横に、メダルを増やせるかもしれないメダルゲームも2種類設置されている。構成する要素のもっとも多いこの部屋には高野正成(きしたかの)とみなみかわ。前シリーズにも出演していた2人はまず部屋を注意深く観察して、天井の真ん中に文字通り突破口となりそうな赤い四角を発見する。手がかりを慎重に探しながら、UFOキャッチャーに次々とメダルをつぎ込んでいく。 障子に囲まれた小ぶりな和室にはみちお(トムブラウン)と酒井貴士(ザ・マミィ)。2人のあいだには丼に入った10個の小さなサイコロがある。「サイコロの面をすべて1に揃え、この部屋から脱出してください」という指示が与えられる。2人はただただ、サイコロを振り続ける……。狭い空間のなかにはなぜか「おまる」も用意されていて、2人はときどきそこで便を足す。単純な反復が繰り返される空間のなかに、人間の強烈な「便」の匂いが混ざる。ある程度の不快感を催している様子の酒井に対して、いびつな居心地の良さを感じているような様子のみちお。2人の構図が印象的だ。