この日のライブのために書き上げた新曲を披露した福山雅治

　歌手で俳優の福山雅治（55）が13日、故郷・長崎県に建てられた長崎スタジアムシティ内のPEACE STADIUM Connected by SoftBankで、「長崎スタジアムシティこけら落とし福山雅治フリーライブ『Great Freedom』」と題したライブを開催。この日のために書き下ろした新曲（タイトル、リリース日未定）を披露するなど集まった2万5000人を熱狂させた。ほかにライブビューイングの観客やアプリの生視聴者など合わせて31万6000人に歌声を届けた。 　ライブは会場の観客2万5000人のほか、同所に隣接するHAPPINESS ARENAの約5000人と同県内全域自治体主催の約8000人のライブビューイングの観客、アプリの生視聴者27万8000人が見守った。 　メインステージに登場した福山はそのまま花道を会場中央のステージまで進み、立ち止まると感慨深げな表情で客席を見渡した。高々と右手を上げると1995年のヒット曲「HELLO」でスタート。

福山の故郷への凱旋（がいせん）無料ライブで大いに盛り上がった会場

　歌い終えた福山は「会いたかったですよ長崎！　そして、帰って来ましたよ長崎。そしてようこそ、スタジアムシティへ。いや、すごい建物ができました。生まれ変わった街と言っていいのではないでしょうか。僕もここで生まれ変わった気持ちです」と晴れやかな表情であいさつ。「より多くの人に見ていただきたいと思ってフリーライブをお願いした」と無料ライブにした意図や、全国から53万人の応募があったことを明かした。 　ヒット曲「All My Loving」「虹」「家族になろうよ」、ライブの定番「聖域」、俳優としての代表作「ガリレオ」シリーズの楽曲「ヒトツボシ」などを次々に披露。新曲は激しいドラムの演奏でスタート。アップテンポな曲調に人生でのチャレンジを後押しする歌詞で観客を沸かせた。客席が一体となって桜の花びらが舞うような演出の中、自身唯一の売り上げ200万枚超えとなった曲をアレンジした「桜坂　2024」も熱唱した。 　長崎は広島とともに1945年に原爆が投下され、多くの命が失われたが、今年のノーベル平和賞を長崎、広島をはじめ全国の被爆者らでつくる日本原水爆被害者団体協議会（被団協）が受賞した。福山はこの件に触れ、「2日前にノーベル賞を受賞したというのをこの長崎で知りました。非常に大きな意味があると思っています。また、平和に対する思いが、願いが前進したと思います」と話した。 　そのうえで、全ての命が平等に生きられることを願った楽曲「クスノキ」を思い入れたっぷりに歌い上げた。ラストとなる22曲目は「幸福論」を披露。曲中にギターでリズムを奏でながら「このこけら落としライブが成功と言ってもいいんですかね？」と満足げ。故郷での大イベントを無事に終えた。 ◇夜空に花火を打ち上げ 　「長崎スタジアムシティ」は、長崎市幸町において通販大手の「ジャパネットたかた」などを傘下に置く「ジャパネットホールディングス」が主導したスタジアム・アリーナ・商業施設等を中心とした都市再開発地区。福山はクリエイティブプロデューサーを務めている。 　無料ライブが行われたPEACE STADIUM Connected by SoftBankは、サッカー・J2のV・ファーレン長崎のホームスタジアム。 　フリーライブの終盤、ジャパネットホールディングスの髙田旭人代表取締役社長兼CEOを福山が呼び込みステージに登場。福山は「最後に長崎のみなさんにプレゼント。花火を打ち上げたいです」と切り出し、福山と髙田CEOの合図で夜空に何発も大きな花火が打ち上がった。