野生動物による被害は年間3億6000万円超…農作物を守れ!新人ハンターたちの実践訓練
ハンターの平均年齢70代後半の鬼北町で 役場に勤める36歳が免許を取得
参加者の1人、鬼北町役場に勤める楠目匠さん(36)です。 楠目さん: 「鬼北町で有害鳥獣の担当をしているが、猟師さんの高齢化とかがあって若い人が頑張らないといけないなと思って(免許を取得した)」 ハンターの平均年齢が70代後半という鬼北町にとって期待の星ですが…今月免許を受け取ったばかりの楠目さん、わなを作るのは初めてです。 楠目さん: 「大変ですね、これ。結構力がいる」
今回、参加者が作るのは、「くくりわな」。動物が足で仕掛けを踏むと、ばねの力でワイヤーが跳ね上がり足をくくって捕まえます。 仕掛けが完成すると、早速、山に入ってセッティングです。
向かったのは、車で10分ほど離れた高速道路脇の山。地元のベテラン猟師に案内してもらうと… 県猟友会西条西支部 村上利幸さん(72): 「ここから”ぬた場”になってます」 道路に近い場所にイノシシやシカが泥浴びをする「ぬた場」が2か所あり、年々目撃が増えているポイントです。 さきほど作ったわなを実際に仕掛け、獲物を捕まえます。 野生鳥獣対策連携センター 橋口海斗さん: 「今これ皆さん、けもの道って分かりますか?なんとなく、落ち葉がよけてて、地面が露出してて、目で見ると何か土が見えてて道になってるなという」
いかに動物たちに気づかれない“わな”を仕掛けるか
まずは講師が、けもの道やフンなどの動物の痕跡の見つけ方、そして、わなの仕掛け方をレクチャーします。 特に、動物にわなを見抜かれないための「偽装」は、新人たちにとって貴重なテクニックです。 橋口さん: 「こう見ると、明らかにここだけ色違って変ですよね。だから、よそで表層(の土)を取って来てください。周りの地面とそんなに色が変わらないようにしてください」
新人ハンター、山の中へと散らばり自由にわなを仕掛けます。 鬼北町から参加した楠目さん、斜面の低いところにあるけもの道に狙いを定めました。 楠目さん: 「上の方も見てきたが、結構、何本も道があったんで難しいなと思って。よく分からない。初めてなんで」 穴を掘り、慎重にわなを埋めて枯草などで隠しながら偽装していきます。 楠目さん: 「もうちょっと埋めた方がよかったかもしれない」