御堂筋より古い歴史 大阪ガス「ガスビル」壁面タイル使用枚数は265万枚
完成当時から変わらないエレベーターホール付近
中に入ると、広々としたエレベーターホールがあった。壁や床には大理石が使われている。これも1933年当時から変わっていないそうだ。 坂元さんによると、壁に使っているのはイタリア産のトラバーチン(大理石)、床には沖縄産のトラバーチンを敷いているという。「沖縄産は国会議事堂などでも使われていると聞いています」と坂元さん。80年にわたり、現在もしっかりと同社社員や利用者の足を変わらず支えている。
1945年10月から1952年5月まで進駐軍が接収
太平洋戦争の際は、空襲に備え、ビルの外壁を自社生産のコールタールを使って真っ黒に塗装。1945年3月の大阪大空襲では、7階と8階の一部に被害が出るにとどまった。その後、1945年10月から1952年5月まで2階の講演場と6階以上を進駐軍が接収し宿舎として使用された過去もあった。 しかし、そうしたことも乗り越え、現在もガスビルは変わらず建っており2003年には登録有形文化財に登録された。 同ビルの8階には、一般の人が利用できる「ガスビル食堂」があり、多くの人に愛されている料理がたくさんあるという。次回はその食堂にスポットを当てる。