正捕手へ虎視眈々 巨人の岸田が自己最多の6打点、攻守で支える
巨人10-3ヤクルト(5日、神宮) 正捕手奪取へ、巨人の岸田が強烈なインパクトを残した。一回に2点適時打、三回に犠飛、九回にはとどめの3号3ランで自己最多の6打点。先発戸郷の通算50勝を攻守で支え、「最近あんまり打てていなかった。ランナーがいるときにしっかり打てたことが良かった」と汗をぬぐった。 社会人を経て、2018年にドラフト2位で入団した。強打の大城卓、堅守の小林の陰に隠れてきたが、今季就任した阿部監督は攻守にバランスのいい岸田を〝正捕手〟に起用。捕手で鳴らした指揮官の下、今季チーム最多の38試合で先発マスクを託されてきた。 試合前時点で得点圏打率は1割8分5厘。やや苦戦してきた7番打者が自賛したのは、初回の一打だった。2点を先取し、なおも2死二、三塁。先発小川に2球で追い込まれながら、しぶとく左前へ。「2点で終わるのと、4点じゃ全然違う。自分自身も助けられた1本になった」とうなずいた。 この日が49試合目で、昨季の46試合を早々に超えた。さらなるキャリアハイ更新へ。「数多くの試合に出させてもらっている。勝敗を左右するポジションなので満足せずにやっていきたい」。責任感は日に日に高まっている。(川峯千尋)