堀江翔太注目の成長株 埼玉・大西樹、昨季の雪辱へ「必ず優勝します」 12日BR東京戦で先発
ラグビー・リーグワン1部でプレーオフ(PO)進出を決めている埼玉(旧パナソニック)は10日、レギュラーシーズン第13節のBR東京(旧リコー)戦(12日、秩父宮)に向けた練習を熊谷市内で行った。スタメン入りしたフランカーの大西樹が取材に応じ「(今季)一度勝った相手だが、気を緩めずやりたい」と表情を引き締めた。 大西は今季、主に後半から11試合に出場してチームの12連勝に貢献。昨季は太もも裏のケガや脳しんとうなどが重なり、レギュラーシーズンは出場6試合にとどまっていた。「オフシーズンに真面目にトレーニングして、ケガも減った」。意識改革を経て、シーズン中も練習後は下半身や背中の補強を欠かさないという。この日も全体練習後、フッカー坂手淳史主将らとタックル練習。「去年くらいから布巻(峻介)さんたちにも色々教えてもらっているけど、それが練習でも試合でもつかめてきた」と、実戦でのタックル成功率87%にうなずいた。 試合中、控えのベンチでは、共に後半から出場する事が多いフッカー堀江翔太の隣に座る。前半の試合展開を分析し、後半からチームに勢いを与える役目。堀江とは、相手選手の動きや危険なスペースなどを確認し合い、後半のグラウンドに立つと言う。「バックスの動きだったり、あまり分からなかった所が堀江さんの言う事によって分かるようになってきた」と勉強の日々。今季限りでの現役引退を表明している堀江は7日の試合後、成長株の1人に大西の名前を挙げた。伝え聞いた28歳は「本当ですか!? 怒られるのは減りましたね。怒られなくなったので」と笑った。 埼玉のフランカー陣は、日本代表の福井翔大やベン・ガンターら、スタメン争いが激戦区。大西自身「埼玉で試合に出たら、日本代表になれると思ってここにきたので」と、桜のジャージーへの思いも強い。昨季、PO決勝の東京ベイ戦(15●17)では、ベンチ入りしながら不出場に終わった。「あんなに悔しい思いはないので。試合に出て、必ず優勝します。チームとしても、絶対に優勝したい」。自らの役割を全うし、2季ぶりのV奪還に貢献する。
報知新聞社