後輩へパワハラや女性暴行疑惑…メキシコで同じ球団の安楽とバウアー「まさかのメジャー昇格」の現実味
パワハラで楽天を自由契約となった安楽智大投手(27)が、メキシコのプロ野球「メキシコ・レッドデビルズ」(以後、レッドデビルズ)と契約。同チームには昨年DeNAでプレーしたトレバー・バウアー(33)も加入した。ともにトラブルを起こし移籍先を探していた2人。中南米のリーグを経て、今後は大逆転のステップアップをする可能性があるという。 【画像】すごい…!巨人・坂本勇人「体操界の妖精」との”ラブラブ2ショット”写真! 「レッドデビルズの選手となった安楽は、3月下旬にメキシコで行われたヤンキースとの親善試合に9回に6番手として登板。2者連続三振を奪い、初セーブを挙げました。相手はマイナー級の選手とはいえ、前日に同カードに先発したバウアーが3回を4安打3三振無失点に抑える好投をしていただけに、抑えられてホッとしたのではないでしょうか」(現地在住ライター) 安楽、バウアーとも不祥事を起こして古巣を追われた身だ。安楽のケースは昨年の契約更改で複数の選手がパワハラ被害を訴え出た。球団が調査したところ、公式戦のロッカールームで逆立ちさせた後輩選手の下半身を露出させるなどのハラスメント行為が発覚。12月に自由契約となった。 ◆メキシコリーグの意外な実力 一方のバウアーは’21年5月に知り合いの女性と性行為に及んだ際、暴行を働き顔に傷を負わせたとされる。証拠不十分で不起訴になったがメジャーリーグから出場停止処分を受け、ドジャースは’23年1月に戦力外通告。昨年はDeNAでプレーしたがオフに自由契約に。今季はレッドデビルズと短期契約を結んだ。 レッドデビルズは、メキシコリーグで16度の優勝を果たした名門チームだ。野球のレベルはどうなのだろうか。 「細かい野球では日本が上ですが、全体的に質は高いです。球速が150kmを超える投手や、以前メジャーリーグでプレーしていた打力のある実力選手もたくさんいます。安楽と同じ楽天で活躍したロメロやアマダーも、レッドデビルズに所属(ロメロは昨年引退)。安楽が入団できたのも、球団のサポートがあったのではないでしょうか」(同) 気になるのは両選手の今後の動向だ。特にバウアーはメジャー復帰を熱望している。メジャー関係者が語る。 「バウアーの場合、サイ・ヤング賞も獲得したほどの実力があり、年齢もまだ33歳です。今年1月には米テレビのニュース番組で性的暴行疑惑について謝罪と釈明をするなど、メジャー復帰へ向けたアピールに余念がありません。 本人は一貫して性的暴行を否定。被害女性が『カネ目当て』と知人に送ったメッセージや、事件翌日にバウアーの眠るベッドの横で笑う女性の動画が公開されると、彼を擁護する意見が増えました。被害女性とはすでに和解。今年3月にはドジャースのスプリングトレーニングに招待されています。メキシコで結果を出せば、まさかのメジャー復帰があるかもしれません」 安楽の場合、短期間で日本のプロ野球へ戻ることは難しいという。 「少なくとも数年は無理でしょう。同じ後輩選手へのいじめが原因でトレードされた中田翔選手のケースもありますが、それより常習性が高い。ほとぼりが冷めた頃に独立リーグに入団し、そこからNPBへの復帰はあり得るかもしれませんが、厳しい批判は覚悟しなければならないでしょう」(スポーツ紙担当記者) だが、メジャー入りとなると可能性が高まるという。メジャーも不祥事には厳しい。ドジャースなどで132本塁打を打ったヤシエル・プイグは性的暴行事件を起こし、現在はメキシコのプロ野球に所属。同じくドジャースのフリオ・ウリアスもDV容疑で逮捕された後にチームを離れ、現在は日本でのプレーを望んでいる。その一方で処分なしのケースもあるのだ。 「パドレスでプレーするキム・ハソンは、韓国時代の後輩選手から『常習的な暴行を受けた』と告発されています。しかし示談金を要求されたとしてキムが後輩選手を逆に恐喝容疑で告訴しているためか、『暴行』に対して今のところお咎めはありません。 外国人選手が母国で起こしたトラブルには、米国人選手に対してより寛容な印象があります。安楽が今後マイナー契約を結び、その後にメジャー昇格することもありうるのです。ただし、メキシコでメジャーのスカウトたちの目を引く実績を残すことが前提ですが……」(同前) トラブルを起こした安楽とバウアーが、メキシコリーグからメジャーにダブル昇格する日が現実になるかもしれない。 取材・文:形山昌由(ジャーナリスト)
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